「古楽の花束」:我がコンサート歴で最少記録か
オープニング・シリーズ2010/11・募金演奏会8
会場:石橋メモリアルホール
2011年2月20日
例の如く、時間に遅れて汗をかきながら上野の街を走る私の目の前にそびえるのは--あ~れに見えるはスカイツリーじゃないかいな 曇り空をバックに灰色にかすむ、今話題の塔なのであった
ブログ用に写メをしたかったけど断念。ケータイを取り出す時間も惜しいほどに、一分、いや一秒の猶予もならなかったのよ
さて開演時間ギリギリに出来立てのホールに駆け込んだ私の目に入ってきたのは人もまばらな客席であった……。
いや~、近江楽堂とか教会みたいな所で客が少ないというのは経験しているが、一般のホールでここまで人がいないのは初めて。
しかし、それも仕方ないかもしれない。ほとんどチラシの類も出回ってなかったし、そもそも「募金演奏会」って誰が何のためにどこへ募金するのかも不明である。私もよく分からずにこの日が空いてるからチケット買ってみたのだった。来ている他の客は関係者とか学生とか……。
で、この日は何回か行われてきた中で、上野学園の古楽部会二度目の演奏会であるらしい。プログラムを見てみると、こういうのもガラ形式っていうんじゃろか、学校で教鞭を取っている演奏家がそれぞれ独奏を聞かせるというものだ。
一番目のバッハのオルガン曲は全く知らない演奏者。ただ久しぶりにパイプオルガン生演奏を聞いて、またどこかで公演があったら行こうかなという気になった。低音部が左右の壁に反射してグルグルとステレオ効果になったのが快感であ~る。
次は金子浩がバロック・ギターを弾いた。曲はド・ヴィゼ。ただ、響きのいい会場でもさすがにこの楽器独奏には広すぎたようだ。
三番手はガンバの櫻井茂がチェンバロと共にマラン・マレの組曲を。ラストの「リュリ氏へのトンボー」が良かったですよ(^_^)/
休憩を挟んで登場したのは、白いドレスも鮮やかな曽根麻矢子だった。演目はジャック・デュフリである。
これまでこの美人過ぎるチェンバロ奏者を敬遠してきたが、ここで正直に考えを改めることにしよう。それほどに鮮やかな演奏だった 四月の「音楽の贈り物」ではどういう演奏するか楽しみよ。
ただ、やっぱり「華のあるピアニスト」タイプという印象かなー。
続けて反対に黒いお衣装で現れたのは太田光子。ファン・エイクのリコーダー曲を情感たっぷりに独奏したと思ったら、二曲目の「道化師」ではおそるべき超速で吹きまくったのであった。
ここでさすがに人の少ない客席からも喝采が湧き起こった。
そして山岡重治&太田師弟と櫻井茂、チェンバロの戸﨑廣乃によるヘンデルのトリオ・ソナタで幕となった。リラックスしたアンサンブルで楽しかったですう(^^)
というわけで、三千円の元は十分に取れたコンサートだった。
ただ、結局なんの募金だったのかは最後まで分からず……(?_?) この客の人数じゃあ、人件費とか考えると却って足が出ちゃうんじゃないかと余計な心配をしてしまった。
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