« ある映画監督の死 | トップページ | 「英国王のスピーチ」:王様もつらいよ »

2011年4月29日 (金)

始まったと知った時には終わっていた

朝日ニュースターの「ニュースの深層」でまたまた地上波(及び大手メディア)には出ない内容が放送されました。火曜日(4/26)の「福島原発事故対応で足りない事は?」で、「福島原発事故についての緊急建言」(←これ自体もほとんど報道されなかったもよう)を出した16人の専門家(元々は推進する側の立場だった)の一人である田中俊一(前原子力委員会委員長代理、元日本原子力学会会長)がゲストだった。

テーマのタイトルとは若干違って、半分以上は事故のこれまでの過程を検証したもの。後半が東電が発表した工程表を検討し、実際は最終的に収束させるのにどれぐらいの年月がかかるか予測というもの。
これからまだ再放送があるのと、多分動画サイトに上げられているはずなので興味のある人はご覧下せえ。

以下に内容を少し紹介します。ネットや雑誌などで細切れには知っていたが、やはり驚いたのは事故の過程です。(シロートの要約なので間違いあるかも)

*地震当日11日夜の段階で炉心(燃料棒)の溶融が始まりつつあった。

*11日に対策統合本部が作られていなければならなかったが、実際にできたのは16日だった(首相が東電に怒鳴り込んだという頃)。また原子力災害対策特別措置法というので対策本部が情報を一元化して統合しなければならないと決まっているのに、記者会見が一本化されたのはその1か月後、つい先日である。

*11日から13日にかけて事態は悪化、対策本部ができた時点では打つ手はもはやなかった。その間、政府は「問題ない」「安全だ」と繰り返していた。

*海水を注入すると廃炉になってしまうということで、ようやく12日の夜に注水されたが、燃料棒が溶けている段階で既に廃炉は決定的。海水云々は関係ない。

というわけで、こちらが「心配だー」などと言っていた頃には全てが終わっていたという訳であります。
で、雑誌「アエラ」が「放射能がくる」と表紙に大々的に乗せて顰蹙をかった時には、実際にきていた、と。
過去に嘘をついていたのだから、現在も本当のことを言っているか怪しまれても仕方ないということですかね。

不可解な言い換えについて
*「水素爆発」を「水蒸気爆発」と最初言っていたが、こんな用語はない。
*「炉心溶融」=「メルトダウン」である。官房長官は燃料がすべて溶けて落ちたらメルトダウンだと言い未だに認めていないが、こんなことは聞いたことがない。スリーマイル島の事故でメルトダウンが起こったが、後年に中を開けて調べると溶けていたのは半分だった。「全部溶けたら云々」というのは近くにいる「専門家」が誤ったことを教えているのではないか。


【関連リンク】
「地に落ちた安全神話」

|

« ある映画監督の死 | トップページ | 「英国王のスピーチ」:王様もつらいよ »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/82416/51527676

この記事へのトラックバック一覧です: 始まったと知った時には終わっていた:

« ある映画監督の死 | トップページ | 「英国王のスピーチ」:王様もつらいよ »