「Georg Philipp Telemann 5 ~トーマス・メラナー氏を迎えて」:涙のオーボエ愛のリコーダー
タイトルには5回目と入っているが、このテレマンの演奏会シリーズ、過去には行った覚えがない。今回行こうと思ったのは、イタリア出身オーボエ吹きが参加するんで、さてどんなもんか聞いてみようという理由からだ。
そのメラナー氏、最初に登場したのを見るとなんと長身の若いモンではありませぬか。紹介文を見れば1984年生まれとある。まだ30歳前なのね……(@_@;)
彼以外のメンツは、リコーダー宇治川朝政、ヴァイオリン木村理恵、チェロ懸田貴嗣、チェンバロ福間彩。この5人でテレマンの四重奏曲を、そして次にヴァイオリンが抜けてトリオソナタをやった。
記憶をたどってみても、少人数のアンサンブルでリコーダー&オーボエの組み合わせってあまり聴いたことがない。双方とも木管だから音色は似ているが、音量はオーボエの方があるし……似ているようで似ていないのであった。
躍動感ある四重奏曲もよかったが、トリオソナタの方はこの二本の木管の絡み合いにホヤ~ンと聞きほれてしまった。
また5人で同時代の作曲家ファッシュのソナタをやった後、休憩を挟んで、今度はメラナー氏と通底組によるカール・フィリップ・エマヌエル・バッハ(テレマンが名付け親とのこと)のオーボエ・ソナタが演奏された。
長身をゆらゆらと動かしながら、長いソロを巧みに、そして堂々とと吹き切った彼に会場からは惜しみない拍手が贈られたのであった。
しかし、ここでちょっとハプニングが 次はメラナー氏が抜けて四人でテレマンのトリオソナタを始めようとしたのだが、オーボエ・ソナタを客席から聞いていた宇治川氏が感動のあまり涙が止まらなくなってしまったというのだ。
なんでも、数年前に国際コンクールに出た時にやはりメラナーも出場して同じ曲を吹いて優勝した(?)のだという。その時も聴いて感動の涙を流し、共演したいと思って今回ようやく実現したのだそうだ。
涙ながらに語る宇治川氏、純情なのね
オバサン、演奏だけじゃなく感動しちゃった~O(≧▽≦*)Oキャーッ
ようやく涙が止まって演奏再開。ラストはまた5人全員で四重奏曲だったが、この最終楽章には三人のソロの見せ場があって、特に木村理恵は派手なヴァイオリンソロを弾きまくって喝采ものだった。
以前にテレマンの四重奏曲(同じ曲ではないが)を聴いた時には、なんとなくぬるい印象を受けたが、今回はそんなことはなく極めて溌剌とし緊張感があった。当然と言えば当然だが、演奏者によって全然違うのだなあと改めて納得した。
それから通奏低音の二人もグッジョブでした。
会場には同業オーボエ吹きの三宮氏など、演奏家の方々も来ていたようで。
この「木の器」主催のコンサートはここんとこ数回は外れナシ(*^^)v 次も行きますぜ~。
それにしても新大久保に来たのは10か月ぶりぐらいか? K-POPや韓流ブームのせいか若いオネーチャンがやたらとそこら中に増えててビックリだ。
おまけに教会の向かい側の交番前には、赤いライト点滅させてる機動隊車が何台も止まってるし--さすが新大久保であるなあ。
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