アニエス・メロンとアンサンブル・バルカローレ:名歌手に期待……のはずが
アニエス・メロンったら、フランス・バロック音楽界の代表的な女性歌手にしてドミニク・ヴィスの奥方としても有名。確か過去にも来日としてたと記憶しているが、内容が私の守備範囲外だったので行かなかったような……(^^ゞ
今回、彼女は仙台、大阪、名古屋とツァーを回ってきての最終日。というわけで、かなり期待して行ったのであった。
が、しかし会場の入りは70パーセントぐらい? いささか寂し~い そういや、公演のチラシも見かけたことなかったなあ。
そして、メロンの歌声もかなり期待外れだった。声量があまりなくて、ええっこれでバロック・オペラやるような大きな会場で歌ってたのか
とビックリである。この日の会場が中規模ホールだからといってセーブしていたようには思えない。
さらに中音域がざらついた感じの声で潤いがないのも難であった。
プログラムは前半が英国ものでパーセル、ダウランドなどで、後半はイタリア篇でモンテヴェルディやストロッツィだった。
イタリアものは、R・マメリのような若手が全力疾走みたいな歌を聞いてしまってると、かなり分が悪い。もっとも、ラストにやったマリーニの「恋をした老女」みたいなシニカルかつ悪趣味で笑わせる曲は、さすがの年季を感じさせた。
バックは若手三人のチェンバロ、テオルボ、チェロの男性奏者がつき従っていたが、テオルボからは時々変な音が聞こえてくるし、チェロは弾いてんだか弾いてないんだか疑問に思うほど音が聞こえてこなかった(座席の位置のせい?)。でも、楽器だけの曲ではちゃんと聞こえてたんだよね……(・・?
歌だけを取り上げるとどうも不満だらけになってしまうが、当人を見ていると顔の表情や身振りが豊かで引き付けられるところもある。どうもこの人は女優度が高い歌手なのではないかと思えた。
この日はTVの収録が入っていた。もしTVの画面と録音された音だけならかなり評価は高くなるだろう。
アンコールはランベール。やはり本場おフランスものをもっと聞きたかったぜい。
他の人の意見も知りたいところだが、残念ながらブログ検索ではほとんどヒットなし。トホホである(+_+)
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コメント
名古屋公演には「徒然クラシック」さんの感想があります。
http://tsurezureclassic.cocolog-nifty.com/blog/2011/12/2-31ff.html
僕もほぼ同意見で、途中で帰ろうかと思いました。
東京公演は如何に?と思っていたら、さわやか革命さんも
同じ意見のようで、あの人はあれが実力なんですかね。
投稿: Pilgrim | 2011年12月30日 (金) 23時41分
うーむ、年齢のせいなんですかねえ。
ダンナのヴィスの方はまだ元気いっぱいなのに……。
ブログ検索でヒットする数少ない意見では、みんなほめてるんですよね。何故に
正直、肯定的な部分を探すのを苦労するような内容でした。
投稿: さわやか革命 | 2011年12月31日 (土) 13時01分