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2012年2月16日 (木)

「ルポ子どもの無縁社会」

120216
著者:石川結貴
中公新書ラクレ2011年

読んでいて陰惨な話が多くて、ウツ(-"-)になってしまった。
若い両親が子供を虐待して死なせてしまうというような事件はもとより、一般には報道されないような「事件未満」の事例が幾つも登場する。

離婚してどちらの親も引き取りを拒否したために、施設に行くことになってしまった小学生。両親が揃って仕事のために不在が多く、金だけ与えられてスナック菓子で食いつなぐ少年(これは米国だったら完全に虐待の範疇だろう)。
死んで街中に捨てられ身元不明者となった赤ん坊。さらには死後十年ほど経った十代の少女が骨の断片だけで発見されたことも……。

はたして今「絆」が叫ばれるのは、絆が存在しなくなっているからだろうか。そんな風に考えてしまうルポルタージュである。


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