東京・春・音楽祭ミュージアム・コンサート 波多野睦美&つのだたかし:消えゆく音をかみしめ
古きよきイギリスの歌
会場:国立科学博物館 日本館講堂
2012年3月22日
本来は昨年やるはずだったが震災の影響で延期になった公演である。そのせいかどうか、満員御礼だったらしい。
波多野睦美によるダウランドとパーセルの歌曲、トラディショナル・ソング、それにダウランドのリュート独奏曲(つのだたかし)という4種によって構成されていた。
ほとんどの曲はCDや生で聴いたことがあるものだったし、会場は古めかしくて雰囲気はいいけれど音楽向けかどうかは若干疑問であった。しかし、波多野睦美は一音一音一語一語、最後の単語の子音まで噛みしめるがごとく丁寧に歌っていた。
また、聴衆もじっと静かに消えていくまで耳を傾けているのだった。もし、こんな所でフライング拍手する奴がいたら即刻死刑であろうよ。
それから彼女が曲の前後につける短い解説も軽妙で面白い。リュート・ソロのコーナーではつのだたかしが例によって飄々とリュートについて解説&演奏。
聴きどころはダウランドの「彼女はいいわけできるのか」(エリザベス女王への恨みを歌ったものとのこと)、英国で教えてもらったスコットランド訛りで歌うパーセル「エジンバラの街から遠く」そして「孤独」あたりだったろうか。
アンコールは3曲だった。
あ、ついでに波多野さんの今日のお召し物は春らしく草色のドレスでしたのよ。
音楽を聴くことがまさしく体験に他ならないことをヒシと感じたコンサートで、大満足であった。
無料で配る音楽祭全体のパンフの冊子が分厚くてビックリ(@_@;) 近くに座ってたオバサンたちが「立派過ぎて勿体ない」と喋っていたが、同感である。
チケットで科学博物館の常設展に入れるのだが、「ものづくり展」というのもやっていた。総理大臣賞とか展示されていたが専門的過ぎて何が何やら不明。
グッズ売り場で、カンブリア紀の変な生物の小さいぬいぐるみ(バッグなどに付けるやつ)を売っていて思わず買いそうになってしまった
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