「おとなのけんか」:おとなの映画
監督:ロマン・ポランスキー
出演:ジョディ・フォスター、ケイト・ウィンスレット、クリストフ・ヴァルツ、ジョン・C・ライリー
フランス・ドイツ・ポーランド2011年
舞台劇の映画化。日本でも既に上演されていた作品らしい。
それぞれの息子がケンカしたため会った二組の夫婦--最初はうわべの友好ムードを保っていたが、ささいなことから徐々に本音が出始めて険悪ムードに変わっていくのであった。
かなり笑えた。最初はそれぞれの夫婦が対立していたのが、男連合対女連合、妻対妻、夫対夫とかクルクルといがみ合いの焦点が移動して、その度にムチャクチャ度が深化していく。
特にJ・フォスター扮する社会正義派(?)妻がその独善性をあらわしてくる件りはさすがにうまい。身長差30センチ(当社推定比)ジョン・C・ライリーの夫の酒瓶を奪おうとする場面は爆笑もん(^O^)である。
C・ヴァルツの弁護士は最初からイヤミさ全開。観客全員が「ヤな奴」(*`ε´*)ノ☆と認定するだろう。できるキャリアウーマン風K・ウィンスレットの妻は、いきなりの体当たり○○吐き演技で度肝を抜くのであった。
もっともJ・C・ライリー夫にしても、後半「男同士の絆」を見せつける様子はかなりのイヤミだ。
元の芝居が面白いなら映画も楽勝になるように思えるが、実際にはカット割りや編集にかなり凝っているようだ。見る前は、ポランスキーがこんな小品を?とか思っちゃったけどね。さすが、伊達にベテランではなかった。
ラストも皮肉がきいている。
舞台では夫婦役を交換したり、週替わりで色んな役者で演じたりすると面白そう。
ストーリー全体では女の方にキビシイように見えるのは、作者が女性だからか
ところで、あのアパートの構造は夫婦の寝室にバスルームがついてるのか(?_?)
子どもがトイレ行きたくなったらどうするんだろう。
夫婦の絆度:6点
夫婦のやってられない度:8点
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コメント
ポランスキー監督作品という点だけに興味ありだったけど、テーマにも役者にもどうも魅力が感じられないので、見に行くのをやめた映画です。しかもわりとすぐに打ち切りになったし。。。でも、意外と面白かったようですね。
どろどろと陰険な印象の原題のCarnageを、ひらがなでさらりとした邦題『おとなのけんか』にしたってのがすごすぎ!本年度のベスト邦題大賞はこれに決定でしょう。(<-映画を見ないで言ってるのでかなりいい加減ですが)
投稿: レイネ | 2012年3月18日 (日) 05時01分
私も最初は見る気がなかったんですが、予告を見て面白そうかなと--。で、実際に見てみたら予想よりもさらにおかしかったです。
役者の方々もキャリアはダテではないなと実感しました(^^;
芝居の方の邦題は「大人は、かく戦えり」だそうです。うまく流用した感じですね。
投稿: さわやか革命 | 2012年3月18日 (日) 22時53分