「カエル少年失踪殺人事件」:カエルが鳴くから帰ろ--とはならなかった悲劇
とあるのどかな田舎の村、小学生5人がカエルを捕まえに出かけたとさ。ところが、その子たちは二度と戻ってこなかったそうな--。
「韓国三大未解決事件」というのがあって、その中の一つを取り上げたもの。(別の一つは『殺人の追憶』で取り上げられた事件が入っている)
大規模な操作が行われたが、行方不明のまま十数年後、近所で少年たちの死体を発見。容疑者は何人も浮かべど、結局逮捕には至らず時効となったらしい。
主人公はやり手のTV記者。事件で報道が狂騒的なまでに過熱する中、名声を求めて新説を唱える大学教授と共に現場に突入して遺族の一人を犯人を名指ししたはいいが、大失態をさらしてしまう。。
警察の捜査よりマスコミ報道の方が先行して騒ぎを大きくするというのは、日本でも過去に色々ありましたな。名指しされた方はいい迷惑である。
そしてただただ家族の傷を広げるだけなのであった。
騒動の背景に韓国社会が激動した時期というのがあるのは間違いない。なるほど、こんな事件があったのか……という点に関しては興味深く見られたが、2時間以上という上映時間に比して全体的にキレがなくてダラダラしている。再現ドラマと割り切って見るにしては主人公の余計な慨嘆が入っているし。
あと、容疑者との乱闘場面も長過ぎ(あの容疑者はどうなったの)。
映画の作り手は、主人公に代表されるマスコミの無責任さを批判しているようだが、そのわりには自分たちも事件に乗じているだけじゃないのかと言われても仕方ないのでは?--なんて思ってしまった。
猟奇度:7点
明解度:4点
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