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2012年8月 5日 (日)

「時をかけるジョングルール」:真正越境音楽

120805
中世を駆けめぐる放浪楽師2
演奏:ジョングルール・ボン・ミュジシャン
会場:求道会館
2012年7月21・22日

中世ヨーロッパの放浪楽師たちの音楽を演奏してきたジョングルール・ボン・ミュジシャン。前回行ったのは代官山でのコンサートで、その後にやった北とぴあの音楽祭には行ってない。

今回は、北とぴあ公演での放浪楽師音楽と日本の同時代の「梁塵秘抄」のクロスオーバーをさらに進化。演出が付いてパフォーマンス・アーティストも参加した。
会場はメンバーの辻康介がソロ公演をやった求道会館という仏教の教会堂である(こちらに外観の写真あり)。

12~13世紀のヨーロッパの歌曲や舞曲、あるいは「聖母マリアのカンティガ集」「カルミナ・ブラーナ」の合間に、「梁塵秘抄」所収の俗謡を挟み込むという趣向。
後者の方は白拍子が修行中の若い僧を口説こうとしたり、生き別れになった子どもを思いやるという芝居仕立てになっていた。ここでは、普段フィドル弾きまくる上田美佐子が巫女に扮して鼓を打ったりしてご苦労さんであった。また、ゲストのパーカッション(立岩潤三)も活躍した。
もちろんヨーロッパ篇では定番の、騎士が羊飼いの娘に言い寄ってフラれるという「羊飼い娘が朝早く」が笑わせてくれた。

日欧の中世が完全にシンクロした演奏はお見事としかいいようがない。残された記録の奥から浮かび上がってくる民衆の姿とエネルギーは、いずこの地でも変わりがないということだろうか。そして、それを掬い上げたジョングルールのメンバーにも乾杯
ただ、パフォーマーの女性があまり生かされてなかったのは残念。

終曲はもちろん酒の神バッカスの讃歌だ。
私ももちろん深く帰依しておりますm(__)m 昼の間は職場でゾンビの如く半分眠っておりますが、夜ともなれば活力を取り戻し、エネルギーの元である酒を摂取して真人間になっているのであります。
( ^^)/▽☆▽\(^^ )バンザーイ

ところで、辻氏に途中でいじられていた白髪男性は皆川先生だったんですかな(^^?)


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