「アメイジング・スパイダーマン」(3D字幕版):顏なき仮面
監督:マーク・ウェブ
出演:アンドリュー・ガーフィールド、エマ・ストーン
米国2012年
サム・ライミの前シリーズは主人公のグダグダさが嫌になって、結局2作目までしか見ていない。ただしキルステン・ダンストのヒロインは別に嫌ではなかった。なんか微妙にイモっぽさとケバさが交錯して、いかにもそこら辺のネクラな高校生が惚れそうな雰囲気をかもしだしていた。彼女、当時映画ファンからはえらく評判悪くて非難轟々だったけど。そこまでケナすか~(~_~)というぐらい。
それに比べると、今回はアンドリュー・ガーフィールド、エマ・ストーンだからスマートな美男美女で何の問題もなし。
もっとも、冒頭はハイスクールでのいじめ場面から始まって、ああ日本だけでなくどこの国でもいじめはあるんだなあ--なんて暗い感慨にふけってしまうのであった。
失踪した両親の因縁話や親代わりになった伯父伯母(マーティン・シーン、サリー・フィールド好演。でもどちらかというと祖父祖母に見えちゃう……)との関わりなどが続いて、前半は意外にもアクションは少なく、これじゃ3Dじゃなくてもよかったかなぐらいに思えた。
主人公のクモ能力発現はなんだかよく分からんうちにサクサクと進み、後半はアクションへと突入するのであった。ここら辺は3D効果たっぷりで、客席からはオオ(!o!)と声が上がったりするほど。
個人的には金を余計に払って自分のメガネに装着する3D用メガネで見たんで、それがよかったかも。普通の3Dメガネを重ねると重いんだよね
子どもを救うという定番ながら感動場面あり、カノジョの家に呼ばれたらコワい親父が~という青春な場面もあり、全体としては肩がこらずに楽しめるエンタテインメントになっている。
ただ問題は肝心の主人公ピーターとヒロインのグウェンがどういう人物なのか見ていてさっぱり分からなかったこと。カメラ好きで……えーと、それ以外にはあまり特徴がない。『裏切りのサーカス』の時も感じたけど、二人のキャラクターは役者の顔の他にはとらえどころがないのだだった。
早い話、グウェンがピーターに惹かれたのはなぜか? それはこの物語の主人公だからという他に理由はないようだ。またピーターが自分がスパイダーマンなのをグウェンに早々に告白するのは、彼女がこの物語のヒロインだからとしか考えられない。
顏なき顔の主人公たち、次作以降でそこら辺は埋まっていくんだろうか?
ところで、せっかく字幕版を見に来た客に日本語の歌を聞かせるのはやめてくれい。興ざめである(=_=)
ついでに、学校の図書室で騒ぎに気付かずにいる職員を演じて笑わしてくれるのは、スタン・リーご本人らしい。
青春度:8点
葛藤度:3点
【関連リンク】
《敗北館通信》
えっ(!o!)あの親父さん、C・トーマス・ハウエルだったの まったく気づかなかった(大汗)
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コメント
新作『スパイダーマン』が出来たのにに全くノーチェックだったのですが、日本人の友人が「この映画の主役がお宅のご長男にそっくり」と言うので、ネットでチェックしたら、『わたしを離さないで』でのトミー役が印象的だったアンドリュー・ガーフィールドなので、びっくり。多分、ナード的雰囲気が似ているのではないかと。。。(私的には息子はベン・ウィショーに似てるなあと思っていたのですが)
『バットマン』と並ぶアメリカン・コミック・ヒーローは、時代と共に進化(?)し、時代の要請に従ったヒーロー像でリメーク映画が作られていくんでしょうね。ありがたいことです。そういえば、『トータル・リコール』もリメークされましたが。。。
『ダークナイト・ライジング』は、またご覧になってませんか?悪役のトム・ハーディ(はい、『裏切りのサーカス』で唯一正常にセクシーだった彼です)にとっても期待してるんです。来週、観に行く予定です。
投稿: レイネ | 2012年8月12日 (日) 03時23分
おお(!o!)ガーフィールド君にしてもベン・ウィショーにしても二枚目ではありませぬか!結構なことです(^^)
「ダークナイト~」の感想はこれからアップします。感想書かねばならないものがいっぱい溜まってしまってて二週間以上経ってしまいました。
まあ、鑑賞後にお読みください……(^_^;)
トム・ハーディは完全別人のようでした。言われなければ全く分からないほどです。未だに同じ人とは信じられません。
役者的には、マイケル・ケインとアン・ハサウェイが良かったかなーという印象です。
投稿: さわやか革命 | 2012年8月12日 (日) 23時28分