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2012年9月29日 (土)

「史上初のヴァイオリン・ソナタ」:祭り来たる!(もうすぐ)

120929
初期バロックからバッハ
演奏:大江戸バロック
会場:近江楽堂
2012年9月26日

桐山建志&大塚直哉のコンビでの演奏は前回は練習曲の原曲を取り上げたものだったが、今回からは一転、ヴァイオリン・ソナタをやっていくという。
ところで「大江戸バロック」というのは、二人のユニット名だったのね。今まで気付かなくてスイマセンm(__)m

各国のソナタを歴史順に弾いて行くという趣向で、まずソナタ発祥の地(?)イタリアからフォンタナ、そしてこれぞ史上初のヴァイオリン・ソナタであるチーマの1610年の作品が演奏された。
次はドイツ勢でシュメルツァーとビーバーだった。ビーバーは、まさに演奏の途中で鍵盤奏者が弾いている間にヴァイオリンが調弦を変えるという作品で、こんなのがあったんですか(!o!)とビックリだった。

桐山氏のヴァイオリンはシュメルツァーでは奔流の如き勢いがあり、ビーバーもまた力強い演奏だった。この二人の作曲家についてはこれまで「地味」とか「渋い」といったイメージを持っていたので、これは想定外、驚きであった。認識を改めましたです、ハイ

続いてイタリア勢でも時代は下って、1700年のコレッリのソナタへ。ヴァイオリニストの数だけ解釈があるといってもいい曲で、近年は過激さを競うような感もある。。
しかし、ここではその方向に走らず、よく磨かれた木製の家具のような落ち着いた輝きを放つものだった。

後半はフランス代表、ルクレール1728年の作品と、バッハのヴァイオリンとチェンバロのソナタでシメとなった。
バッハでは、大塚氏がここぞとばかり腕の見せ所があって活躍だった。

前にも書いたが、近江楽堂はこういう小規模な人数の弦&鍵盤だと(管楽器だとちょっと響き過ぎ?)本当に心地よい音である。
この日も桐山氏のヴァイオリンを中心に気持ちいい波動がダイレクトに届いてくるようだった

アンコールは再びコレッリ。来年は彼の生誕360年&没後300年というメモリアル・イヤーとのことで、二人はコレッリのCDを出すらしい。
コレッリ祭り到来の予感である。多分、モダン・古楽双方で盛り上がるんでしょうなあ。楽しみであるよ(^^♪


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