「ウェイバック 脱出6500km」:暑さ寒さもインドまで
監督:ピーター・ウィアー
出演:ジム・スタージェス
米国・アラブ首長国連邦・ポーランド2010年
『いまを生きる』『トゥルーマン・ショー』、それより前には『刑事ジョン・ブック/目撃者』、もっと前には『ピクニックatハンギング・ロック』の監督として名の知れたP・ウィアーなのに新作がなぜか単館公開、しかもあのシネパトスで!……ということで、話題になった作品。
シネパトスで予告を見て、面白そうだったので鑑賞することに。
発端は1940年、ポーランドの兵士がソ連のスターリン恐怖政治下でシベリアの収容所送りになる。20年もこんな所にいたら死んじまうということで、同じポーランド人や米国人の技師、さらには収容所内のバクチで借金をためすぎた男も加わって脱獄を図る。
……というのは序の口で、その後も逃亡し続けてなんとソ連→モンゴル→中国→チベット→インドまで到達(!o!)
最初は極寒の山林、その次は感想灼熱砂漠、高山を乗り越え、さらに食い物も水も入手困難、という状況なのだった。
しかもこれは実話に基づいているのだというから驚きである。ほぼ全編サバイバル場面が続き、見ているだけでもヘトヘトだあ~(>O<)
その描写は手堅い。手堅過ぎて地味なのが、単館ロードショーになった理由か。
過酷な道中を突き進む主人公は妻の元へ帰るという明確な目的を持っているが、お尋ね者だからおいそれとは戻れない。
結末に至って、これはサバイバル映画というだけでなくその苦難に戦後のポーランドの在り様が重なるのが判明する--という意見を、ネットで読んでなるほどと思った。従って、見る側も戦後東欧史の基礎知識が必要だろう。
脇に回ったエド・ハリスとコリン・ファレルがさすがにいい演技を見せている。C・ファレルのナイフ振り回すヤクザなんか「素」かと思ったぐらい(^^;) シアーシャ・ローナンは可憐
米国人技師との別れがあっけなくてややビックリだ。それとも編集でカットされた?
それからコリン・ファレルはあの虫(本物?)を本当に食ったんだろうか 場内から悲鳴が漏れていたぞ(@_@;)
大脱走度:8点
飢え渇き度:採点困難
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