「ベルリン古楽アカデミー」:バッハ先生魔物説
数日前に行ったイタリア・プログラムが興奮するほどによかったので、引き続いて鼻息も荒く突撃したAKAMUS単独公演である。この日の内容はテレマンとバッハというドイツ物だ。
平日夜だが、満員御礼であった。
彼らの録音でバッハ、テレマンというと前者は「ヴァイオリン協奏曲」(ミドリ・ザイラーがソロ)、後者は「ラ・ビザール」を聴いてていた。曲目はこの日のとは重なっていないが、バッハでのM・ザイラーの先鋭的演奏やテレマンでのまさに「珍奇」なイメージがバクハツして、十二分にその個性が発揮されている。もちろん愛聴盤だ。
しかし……うーむ、結果は今一つであった。なんというかね、ヴィヴァルディの出来に期待し過ぎたかなあ(+o+)
テレマンはまだよかったんですよ。一曲目の「ミュゼット」はミュゼットを模した部分も面白くケレン味もあって楽しめた。
それから「4つのヴァイオリンのための協奏曲」は実際にヴァイオリン4挺で、他には一つも楽器なし(!o!)という珍しさ。へー、テレマンはこんなのも作曲してたんだーという驚きの一曲だった。それまで、コンマスの陰に隠れてた3人のヴァイオリニストも堂々と活躍していた。
なのに、どういうわけかバッハについては今イチ冴えず……。なぜだっ 他のグループに比べたら「並」の出来だとは思うのだが。AKAMUSならばもうちょっと踏み込んでキメてくれるんではないの? そんな物足らなさばかり感じたのであった。
特にラストの「二つのヴァイオリンのための協奏曲」あたりは、なんだか演奏者同士のコンビネーションがうまく行ってない印象だった。
それともバッハ先生の作品には、いかに優れたグループでもうっかりすれば「並」レベルになってしまうような魔物が潜んでいるのであろうか? 怖いのう(>y<;)
まあ、ヴィヴァルディ公演と順番逆に聞いたら分からないけどね(@∀@)
ということで、アンコールは先日のプログラムからカルダーラとヴィヴァルディ一曲ずつ。大ウケで大喝采であったよ。
【関連リンク】
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