エル・グレコ展
日曜は混むだろうと思い、平日に休みが取れたので行った。
しかし、それでも作品の回りには二重三重の人垣が出来ていた。人垣が薄くなるのを待つのをあきらめてチラ見して通り過ぎてしまった絵も何点かあり。
作品は肖像画と宗教画に大別される。肖像画では服やアクセサリーの装飾も細かく書き込まれているが、宗教画ではほとんど単色の衣服で襞だけが描かれている。
教会の祭壇に飾るための巨大な絵画はさすがの迫力である。当時の人々は今の3D映画を見るように圧倒されたに違いない。
しかしずーっと眺めて歩いているうちに、服の白く輝く襞とドヨ~ンとした暗い背景と首だけ描かれている天使の群ればかりが目に残るようになってしまった。なぜだっ
襞が常に白く輝いているのは光源が特定されていないせいか? それを思うとカラヴァッジオの強烈な光と影のコントラストは革命的だったと想像できる。
さて一番、気になっていたのは「白貂の毛皮をまとう貴婦人」。予想よりも小さめの肖像画だったが、やはりエロくて生々しい。一説にはエル・グレコの愛人を描いたとか。
そんな説が出るのも納得である。四百数十年経った今でもその息づかいが伝わってくるようだ。
ところで、若いお母さんが2歳ぐらいの子どもをカートに乗せて必死にエル・グレコの絵を見せようとしていた。しかし、お母さん、2歳の子には無理ですからっ(~o~) お子ちゃまならドラえもんの方がいいよなあ。
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