「南蛮ムジカのオルフェオ」:最も雄弁だったのは
南蛮ムジカは辻康介と根本卓也(チェンバロ)、佐藤亜紀子(リュート、バロックギター)によるユニット。
以前にも仏教教会であるこの会場でこちらやこんなのもやっていた。
今回はモンテヴェルディ版の「オルフェオ」である。しかも能楽とのコラボなのだ。ゲストとしてワキ方の安田登と笛方の槻方聡が参加した。
しかし何が一番驚いたかって、入口で楽譜を渡されて婚礼の場面などで合唱してくれと言われたことΣ( ̄□ ̄ll) ガーン
一応練習タイムが最初にあったけどみんなスラスラ歌っているではあ~りませんか。中には他のパート歌ってる人も(!o!) 客に音楽関係者が多いからか。
自慢じゃないけどね、初見で楽譜見て歌なんか歌えませんよ くーっ(> <;)家出してグレてやる~
それはともかく、この場合辻康介のオルフェオがシテ方になるのかな?(能は不勉強なのでよく分からず) 安田氏の方は場面によってナレーターになったり渡守や冥府の王になったりするという次第。
笛もチェンバロやキタローネと共に一緒に吹く場面があったが、あくまでも一緒に吹いたのであって、当然音楽的には当然相容れないのである。
冥界を行き来するオルフェオの物語は能と融和性が高いように思われるが、実際には難しいようだ。衣装やデザインを借りるか、所作を真似るか、全体の形式を使うか、それとも全く異なるアプローチをするか……。
バロックオペラに関しては過去に見た公演ではこちらが成功していたと思ったが、なかなか簡単にできることではない。
辻氏のオルフェオは繰り返すうちにますます磨きがかかってきたような……(^-^) また来年も意欲的な企画をお願いします。
感心したのは佐藤亜紀子のキタローネ(リュート)。この楽器こんなに雄弁だったのかと認識を改めました--というぐらいに感情豊かに「物語って」いた。
会場は少しムシムシして暑く、衣装を着けてたお二人は大変だったろう。ご苦労さんでしたm(__)m
ところで、静岡のSPACで宮城聡が演出するモンテヴェルディ「オルフェオ」のチラシが会場配布の中に入っていた。
「歌手と俳優がその存在意義を賭けて激突! オペラというジャンルが地上に生まれた瞬間の興奮を、いま体験する!」というのを読むと、猛烈に見たくなってしまうのだった。
東京周辺でもやってくれんかねー。そ、それとも静岡日帰り……(@_@;)
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コメント
僕も静岡の「オルフェオ」と、アントネッロの「ウリッセ」は行く気満々ですが、
問題は平日開催の「ポッペア」と「オルフェオ」なんですよねぇ…。
投稿: Pilgrim | 2013年6月29日 (土) 11時17分
アントネッロのモンテヴェルディは三公演全部見に行くという人が結構いるようですね。もしかして日帰り敢行ですか?
静岡どうしようかな……(ーー;)
投稿: さわやか革命 | 2013年6月30日 (日) 12時58分