バッハ・コレギウム・ジャパン第102回定期演奏会:新規まき直しの回
復活祭の初期カンタータ集
会場:東京オペラシティ コンサートホール
2013年5月31日
前回の「ヨハネ受難曲」では後半に集中力が途切れ、そのついでに感想も書かずに終わってしまった。しかし、また新しい年度に入って仕切り直しである。
定期会員をやめて、また毎回公演ごとにチケットを買うことにした。いい席は取れないだろうが仕方ない。
今回はバッハ先生の初期作品でイースターとペンテコステに関係するものを演奏。さらに目玉はパッヘルベル作曲でBWV4と同じルターのテキストを使用したカンタータの演奏だろう。
パッヘルベル作品は合唱2人ずつで楽器も小編成であるが、基本が合唱で二重唱が全体の中で対称形を成すように二回登場するなど構成が似ている。
また双方とも第2楽章に登場するそのデュエットが非常に美しいのだった。やはり影響を受けているのか。と同時にパッヘルベルもこんなカンタータを書いていたのかと驚きもあった。そのうち「様々な作曲家の知られざるカンタータ」シリーズみたいのをやって欲しい。
後半ではお馴染みマドゥフ組のトランペットやティンパニ、管楽器も加わり、華やかな雰囲気が高まる。後方に座ってた学生らしき一団が、バロックオーボエかターユを見たのか「なんだあれはリコーダーか?」などと言ってた。大丈夫か……(-_-;)
そのオーボエは172番のソプラノ&アルトのアリアで三人目の独唱者並みに活躍。何やら異質なサウンドを醸し出す。
もう一人楽器で活躍してたのは31番のバスのアリアでのチェロ。こちらも独唱者と対等に渡り合う。さすがヒデミ氏、やはりバッハのBCはこうでなくちゃと言いたくなった。
座席がこれまで中間のやや前方よりだったのが、もっと後方になったけど、ハナ・プラシコヴァの声は全く変わりなく同じように聴こえてくるのは驚いた。あの細い体にいかなるパワーが秘められているのであろうかっ(゜o゜)
テノールはお久しぶりな感じの櫻田亮氏だった。
全体的にはバッハ先生の若い頃の作品を改めて聞いて、初心に帰った気分になったコンサートであった。
客席には若い白人の男女が目に付いた。どうも二日後に控えているマチャアキ氏指揮のロ短調ミサ公演をやるイェール大とジュリアードの団員のようだった。
彼らはBCJの少人数にして精緻な合唱を聞いてどう思っただろうか。
ただ、彼らを除くと後ろの方の客席はかなり空席があった。やはり受難曲などの大曲でないと客は入らないのかねー。ちょっと心配になったりして(@_@;)
今回より、プログラムのデザインが一新--になったのはいいけど、なんとなく活字が読みにくい気がする。それと曲目解説の内容も高度になり、文語調の対訳は読みにくさ上昇。単に私の眼と脳ミソが退化しているだけかね(^^?)
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