テレマン「ハンブルグ四重奏曲集 全曲演奏会」:超売れっ子テレマンを聴く
フルートの肖像シリーズ 8
演奏:前田りり子ほか
会場:近江楽堂
2013年7月20日
前田りり子が主催する演奏会シリーズ。この日はヴァイオリン寺神戸亮、ガンバ上村かおり、チェンバロ上尾直毅という顔ぶれでテレマンをやった。
ちょうど一年前にパリ四重奏曲をやったとのことだが、私は行ってなかった。なので、個人的には寺神戸&上村ペアの共演は初体験である(のはず)。
「ハンブルグ」は「パリ」以前の曲集で、これで人気が出たテレマンはパリに呼ばれたのだそうだ。
戦争の被害も少なかった自由な商業都市であるハンブルクの隆盛や、バッハとテレマンの長所・短所それぞれの比較など、曲の合間のりり子女史による解説はユーモアたっぷりで、会場を笑わせていた。
テレマンはバッハよりもさらに多くの仕事を引き受けていた(担当する教会が5つも!)し、さらにコレギウム・ムジクムの演奏会は週2度もやってたし、カンタータは三一年巻分も作った--などなど。
四人とも実力充分な手練ればかりなので完成度高い演奏で終始楽しませてもらった。キャッチーだけど時折ちょっと物足りなく感じることもあるテレマン作品も、ここでは全く文句な~し
特に寺神戸氏のヴァイオリンは、こういう小さな会場で間近に耳にすると、その音の中には生き生きとしたエネルギーの流れのようなものが存在していた。それが聞く者の精神をまた賦活させるのであった。
ラストは四人がそれぞれに個人技を発揮するコンチェルト第2番で、客席はひたすら感心+感動でした!(^^)!
アンコールは「パリ」から一曲。
次の九回目はバルトルド・クイケンとのデュオということで、楽しみよ
会場に入ると、前方中央の椅子の上に小さな紙が置いてある。字が小さいのでよく読めなくて、てっきり関係者席か何かと思ったら、なんと冷房の風が直撃するという注意書きだと後になって判明した。なんなんだよ……(・へ・)
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