最近見た美術展より
変な絵がいっぱい見られるぞーっヽ(^o^)丿と意気込んで行ったら、展覧会のコンセプトが「異端に見えるベーコン作品は実は正統なんである」というものだったんで、当てが外れた。
宗教画に肖像画、身体の動きとポーズ、なるほど正統に流れをくんでいるに違いない。その正しさの前に画家がホモセクシュアルであることなど何の意味があろうか。私はガッカリして帰った。
ガラスに鑑賞者の顏が作品と重なって映るのも余計なお世話。金払って自分の顏なんか見たくないやい(*`ε´*)ノ☆
★東京オリンピック1964デザインプロジェクト(国立近代美術館)
ベーコン展と同時に収蔵品コーナーの一画でやっていた。こりゃ面白い。
東京オリンピックに関するありとあらゆるモノ(硬貨とか入場券なんてのも)のデザインが、企画から完成まで過程が分かるように展示されている。デザイン界でも、東京オリンピックをもって戦争からの完全復興を果たしたってことか。
スポーツの記録はいずれ破られる運命であるが、デザインの記録は不滅です
閉館時間間際だったんでゆっくり見られなくて残念。もっとスペースを取って展示されたのを見たかったなー。
★貴婦人と一角獣展(国立新美術館)
1500年ごろフランスで製作の巨大なタピスリー6枚来日 同時期の宝飾品や他のタピスリーも展示だ。
背景の草花や動物、人物のファッションなど写真や映像によって拡大し、くわしく解説してある。ウサギや子一角獣がワカユイ。
ご本尊のタピスリーは巨大で、保護のために照明を暗くしてあるので、私のように目の悪い人間には上部の細かいところはよく見えない。NHK提供(?)の「高細密デジタルシアター」で見た方が、実物よりよく分かるというのは皮肉である。
このタピスリーに囲まれてオケゲムあたりのコンサートを聞けたら極楽のような気がした。
★夏目漱石の美術世界展(東京藝術大学大学美術館)
終期間際に行ったので大変な混雑であった。おまけに家を出るのが遅れたので(またもや)アセアセしながら見る羽目になった。
漱石の作中に登場する絵画や、親交のある画家の作品、展覧会(日展?)の批評と実際の作品を並べて展示してあったり、と見ごたえがあり過ぎ。時間が完全に足りなかった。
また、絵画をしげしげ眺めてたらそれがカラーコピーを掲示してあるだけとようやく気付いたという、おマヌケなこともあった。
漱石自身の手になる作品については、書とブックデザインはともかく、絵の方は……(以下略)。
グッズ売り場はラッシュ時の山手線並みの混雑だったが、頑張ってしおりとハンコとクリアファイル(もちろん「猫」の)をゲットしたぞ(=^・^=)
夏目漱石については、最近『先生と僕』全4巻(香日ゆら)を読んだ。漱石とその友人・弟子たちを描いた4コママンガで面白い。この人も、天才だけど家族とか周囲の人間は大変だったろうなあ--というタイプですな。
★アンドレアス・グルスキー展(国立新美術館)
写真をそのまま絵画するのとは逆に、写真を絵画的に構築するという手法をとっている。特に近年の作品はデジタル化して巨大なものとなり、反復的、構成主義的な手法が際立つ。それはむしろ絵画を思わせるものだ。
当然その視線は選択的なものとなって余計な夾雑物を切り捨てていく方向になっているのだろう。画面上はゴチャゴチャしてはいても、だ。
だったら、写真である必要はないのではないかなあ……などと思ってしまった。
小汚い海面だけを写したシリーズの、なんとも言えない質感には感心したが。
グルスキーのついでに見とくか(*^^)vという適当な気分で入ったが、意外にも見ごたえありだった。
さすが歴史と伝統ある(?)ポップ・アート、ただ者ではないのだ。おみそれいたししましたm(__)m
パワーズ夫妻(奥さんは日系)のコレクション展なのだが、質・量ともに圧倒的である。
中でも、ジャスパー・ジョーンズいいですねえ、ホントに好きだーっと叫びたい。アルファベットも旗も標的も数字も全て脳ミソに来る。その他、リキテンスタイン、ウォーホル、ラウシェンバーグなどあり。
ただ、若いバカップルが多数いてもうチケット売り場からマイッタ(@_@;) それと私より20センチも背の高い若いオネーチャンが、ハイヒール履いて作品の前に立ちはだかられたら、何にも見えんのよ……。
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