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2013年11月 7日 (木)

「もうひとりの息子」:失われた子を求めて

131107
監督:ロレーヌ・レヴィ
出演:エマニュエル・ドゥヴォス
フランス2012年

ご存じ『そして父になる』とよく似た設定だというので話題になった作品である。私はひねくれ者なので(^^ゞ是枝作品は未見のまま、こちらを見に行った。

イスラエルのテルアビブに住むユダヤ人夫婦と、「壁」の向こうで暮らすパレスチナ人夫婦の息子が出産の際に病院で取り違えられたのが発覚する。
ただし息子たちはもう18歳で親から独立しようかという年頃である。

従って取り違え事件の発覚によって揺らぐのは家族の絆だけではなく、息子たちやその家族が背負ってきた民族としてのアイデンティティ、価値、宗教、歴史、紛争観などについてすべての前提である。激しい混乱が巻き起こる。

といっても、暗くて深刻というわけではない。
粒のように小さくイスラエルとパレスチナの問題をちりばめながらも、基調はポジティブgoodだからだ。基本的に「悪い人」は登場しない。そうでなければ救われない話ではある。

若い当人たちはすぐ仲良くなり、母親同士は連帯感を抱くのに、父親たち(と兄)はいがみ合うのは困ったもん。男は頑固で融通が利かない?
互いに言葉が通じず、喋るのが英語やフランス語を介してというのも、なんだか皮肉かつ厳しい状況である。

役者は、息子役の一人マハディ・ザハビが飄々とした雰囲気を出していて好感度高し。女優さん二人も揺れ動く母親心を貫禄の演技で見せていた。


母と息子度:7点
父と息子度:5点

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