「バロック音楽の肖像」:粘着度高き演奏
演奏:ファンタスティクス
会場:近江楽堂
2013年10月28日
ファンタスティクスはヴァイオリンの木村理恵、ガンバのロバート・スミス、チェンバロのギジェルモ・ブラケッタという日英アルゼンチン(現在はオランダ?)の三人組グループ。この日は日本での初コンサートとのことだった。11月1日にも旧古河庭園で別メニューでやったらしいが、こちらは平日なんで行けなかった。
この日はフランス系プログラムでマレやルクレール、ラモーなどをやった。
全体的にゆっくりとしたテンポで、ねっとりと重い調子の演奏だったのがちょっと驚いた。最近は速くて飛ばし気味の演奏が多いので、かえって新鮮な印象ではある。
ただ、一曲目のマレの「聖ジュヌヴィエーブ・デュ・モン教会の鐘」はゆったりだと特徴的なドライヴ感がなくなってしまうので痛し痒しというところだ。
フランクールは名前ぐらいしか聞いたことがない人物だったが、ルイ15世の音楽教師だったという。ソナタ第6番は哀愁味と激しさが同居したなかなかに良曲だった。ヴァイオリンの聞かせどころがあって、ここぞとばかりに冴えた演奏を聞かせてくれた。
全体的に一人独走状態ではなく三人が均等を取りつつ粘るように曲をじっくり聞かせるというグループだった。
どの曲でも木村女史の解説があって(マレの「トンボー」ではスミス氏が日本語で)初心者にもやさしいコンサートとなっていた。
ドルネルとデュフリが作ったフォルクレをタイトルにした曲を演奏した時には、フォルクレは性格が悪かったなどと言われているがこれを聞くとそうとは思えない、なんて話もあった。
また次の公演があったら聞きに行きますよ(^^)/
なおスミス氏はこちらの公演にも出てました。
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