「モローとルオー 聖なるものの継承と変容」
会場:パナソニック汐留ミュージアム
2013年9月7日~12月10日
ルオーがモローの愛弟子だったとは知らず。その二人の「絆」を重点に置いた展覧会である。
師であるモローがルオーの絵を模写した作品や、親密さを示す往復書簡、また画風に現われた影響などさまざまな面から見られるようになっている。
しかしにもかかわらず
この二人が並ぶとどうしてもモローの作品の方に目が行ってしまうのは仕方がない。ルオーさん、すいません(ーー;)
平日に行ったせいか人も少なくて、「ユピテルとセメレ」は顔をくっつけるようにして見られた。
「ゴルゴタの丘のマグダラのマリア」は小さめの油彩だが、緑色の毒のあるつややかさにノックアウトされた。緑、来たーッてな感じである。
「パルクと死の天使」は死神よりも、夕陽に狂気が渦巻いているようで目が離せなくなった。「オルフェウスの苦しみ」にも同じく夕陽があった。
「ピエタ」は同じ題材で幾つも描いているが、若い頃の作品が来ていた。中心にあるキリストを抱くマリアはわりあい具象的だが、その周囲の暗がりにはモローのモーロー体がウィルスに感染したようにじわじわと潜んでいるのであった。
ということで、ルオーのみならずモローの愛好者にも大満足な企画であります。
汐留ミュージアムってどこにあるのか(^^?)と思ったら、新橋駅から徒歩数分なんですな。
グッズはあまりいいのがなくて、ムンクの「叫び」付せんだけ買って帰った。
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