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2014年2月22日 (土)

フライブルク・バロック・オーケストラ:乾燥のち大雪いつも熱狂

140222
会場:東京オペラシティ コンサートホール
2014年2月12日

前回の「管弦楽組曲」がとても素晴らしかったFBO、やはりバッハの「ブランデンブルク協奏曲」という超定番を引っ提げての再来日である。しかも今回も一週間で各地を5か所回るというハードスケジュールだ。

順番は1番→6→2→休憩→3→5→4で、曲によって人数・編成がかなり変化するのをササッと入れ替えしていた。

1番は管楽器と弦のかけ合い、2番は三種類の管同士のバランス良いアンサンブルが特徴的。特に前者は華やかで明るかった。オーボエが地味目なオバサンたちだったが、その巧みさは3人の魔女とでも言いたくなる域に達していた。

3番・6番は怒涛のような早さで通り過ぎた。一番地味な曲だと思っていた6番がこんなに表情豊かな曲だったとは知らず、聞いてて驚く。チェロのおにーさん(グイド・ラリッシュという人ですね(^^;)はこれでもかという調子でパッセージを弾きまくって会場を感嘆させていた。

3番と共にもう一人のチェンバロ奏者が弾いた5番は、チェンバロ(楽器は近江楽堂に据え置きのヤツですよね)だけでなくフルートも実にアグレッシブ。最後の4番はヴァイオリンのゴットフリート・フォン・デア・ゴルツの見せ場(聴かせ場)盛りだくさんだった。

指揮者はいなくて、全体の流れは音楽監督という肩書のフォン・デア・ゴルツが指示を出していたようだったが、各楽器についてはそのパートのリーダーが仕切っていたようだ。もう一人の音楽監督のペトラ・ミューレヤンスはヴァイオリンのトップとしての位置づけだろうか。
それでも、曲によってはかなりの人数だから、指揮者無しで何の問題なく演奏しているには感心した。

最後はほぼ満員の会場は大喝采となった。アンコールはほぼ全員(多分、トランペットと二人目のチェンバロ以外)が出てテレマンの協奏曲から演奏。バッハとは全く違った曲調でこれまた楽しかった\(^o^)/
前回に続いて大満足のコンサートだった。マイクが立っていたので、後日FMで放送されるかも。

ただ、大所帯の楽団わざわざ海を越えてやって来たのに、トランペットとかホルンなど一曲しか出番がないのはもったいない気もする。バッハ先生はこの曲集を同時にイッキ演奏するのを想定して作ったわけではあるまい。
全曲演奏にこだわらず、似たような編成でできる同時代の作曲家たちの作品集--みたいなプログラムでもいいと思うのは私だけかね(^_^;)


さて、FBOはこの後一日置いて金曜に京都で、そしてまた土曜の午後の公演に東京へ戻ってくるというスケジュールだった。それが、ご存じの通り大雪になってしまった。よく東京に戻ってこれたなと驚くばかりである(空の便をやめて新幹線にした?)。
一方、楽器の調整を担当していたU岡氏は大変な移動だったもよう。いやはやご苦労様ですm(__)m


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コメント

大雪の翌日の三鷹へ長靴姿で遠征してきました。

これを逃したら外来の古楽団体でのブランデンブルク全曲など聴くチャンスが巡っては来ないだろうという思いで、電車を乗り継ぎ無事に到着。

掛け値なしで本当に楽しかった。

次回は、10年ほど前にプランだけで頓挫しちゃった『トリスタンとイゾルデ』第二幕の演奏会形式が聴いてみたいぞっと(無理

投稿: HIDAMARI | 2014年3月 8日 (土) 07時31分

遅レスすみません。

あの日は「三鷹は駅から遠いし、行き着くの大変だろうなあ」などと思ってました。しかし楽器も届かなかったという話を後から聞いて、よく団員は無事に付いたものよと感心してしまいました。

投稿: さわやか革命 | 2014年3月 8日 (土) 10時22分

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