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2014年3月 1日 (土)

「ドラッグ・ウォー 毒戦」:毒をもってヤクを制す

140301
監督:ジョニー・トー
出演:スン・ホンレイ
香港・中国2012年

ジョニー・トーの新公開作。この監督作品で近年見た二作は(これこれ)やや脱力系だったので、本格的な犯罪アクションものとなると久し振りである。

初めて中国大陸で撮ったということで、中心となるのはなんと珍しや中国の公安警察だ。あちらでは麻薬犯罪は重罪。捕まると死刑確実である。
麻薬密売組織を摘発を専門にする警部に、逮捕された香港の密売人が取引を申し出る--というのが発端だが、そこに至る前振りからもうリキが入りまくっております
その後はノンストップで突っ走るのであった。

もう本当に、警官たちの私生活の描写とか一切なし! ひたすらサスペンス&アクション一直線 トー監督お得意の一同でメシ食う場面もなければ、お笑い部分もほとんどなしである。不眠不休の登場人物同様だけでなく、見ている側も息つく暇がないのだ。

観客を引っ張りまわす力量はお見事。詳しい説明はネタバレなので避けるが、コカイン吸う場面なんぞ客席全員が青ざめて「ど、どうなるんだ(@_@;)」とシーンとなったほどだ。
そしてラストは不条理なまでに激しい銃撃戦になだれ込む。

クライムアクション、ポリスアクションのファンは絶対に見て損なし(^_^)vと断言しておこう。生ぬるいハリウッド製なんか見てる場合ぢゃねーよ

主役のスン・ホンレイは、メガネかけたら小林克也にソックリなのは笑ってしまった。

さて、監督によると中国での撮影ということで当局との交渉には苦労したとのこと。なんでも「人を殺し過ぎないように」との注文を付けられて仕方なく了承したというのだが……ここで、多くの人が感じた通りに私も驚いた。
ええっ監督あれだけ殺しといてまだ殺し足りなかったんですかいΣ( ̄□ ̄ll)ガーン


緊張度:9点
紆余曲折度:9点


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» 「ドラッグ・ウォー 毒戦」 [ここなつ映画レビュー]
観終わってエンドロールの時に、両手が痺れていた事に気付いた。ラストの銃撃戦だけでなく、余りにも緊張感溢れる展開に息もつけず、両手を固く握りしめていたから。文字通り「痺れた」。又してもジョニー・トー最高傑作がここに誕生。これまでのどんなジョニー・トー作品とも異なる、しかも中国大陸で製作したというジョニー・トーにとっても新たなチャレンジであるこの作品。大陸で製作した事、しかもメインキャストの役どころが中国公安だという事で、かなり検閲が厳しく、ジョニー・トーにしては「人を殺さず」、「銃撃戦も最小限に」した... [続きを読む]

受信: 2014年5月 8日 (木) 12時36分

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