「ナポリからパリへ。マシッティとアヴィトラーノ」:ナポリの47年間の空白を追う!
演奏:アンサンブル・リクレアツィオン・ダルカディア
会場:近江楽堂
2014年4月16日
4人組アンサンブルの誰も知らない作曲家シリーズ、今回はタイトル通りマシッティとアヴィトラーノという二人を取り上げた。いやあ、本当に知りませんなあ(^_^;
17世紀前半のナポリ音楽業界では、以前のコンサートで取り上げたファルコニエーリが1650年に出版した作品集以来、器楽作品の楽譜出版はパッタリと途絶え、それを約半世紀後に破ったのがアヴィトラーノだそうである。
しかし、楽譜が出てなくてもナポリの音楽シーンは盛況だったはず--ということで、ナポリ出身で後にパリで活躍したヴァイオリニスト兼作曲家のマシッティと共に取り上げたのがこの日のプログラムだ。
マシッティ4曲、アヴィトラーノ2曲を交互に演奏、合間にいつものように渡邊孝のユーモラスな語り口の解説が入った。
前者はパリに着いたばかりの頃のまだイタリア曲風と、後におフランス風を習得した作品の変遷が面白い。また後半の最初に演奏したイ短調のソナタの抒情的な部分が心にしみた。
後者はガシガシとパンチの効いた低音チェロが魅力。どちらかというと、こっちの作風の方が気に入ったかな。
いずれにしろ、4人のアンサンブルは鉄壁でガッシリと揺るぎがなく、聞いていて心地よかった。そのせいか会場は満員御礼だったようだ。
また引き続き「えっ、こんな作曲家がいたんかい(!o!)びっくりしたなあ、もう~」シリーズをよろしくお願いしたい。
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