「パーセル 3 その音楽と生涯」:天才の聖と俗
日本ルネサンス音楽普及協会主催のパーセル作品のコンサート、過去に「1」は行ったのだが、「2」は行き損ねていた。
今回の「3」は今谷和徳の簡単な解説が入り、声楽を中心の構成だった。リコーダー古橋潤一、ヴァイオリン出口実祈、チェロ西沢央子、オルガン能登伊津子は脇から支え、ソプラノの名倉亜矢子や青学の卒業生&学生の合唱団(10人くらい)の方が主役っぽかった。
合唱は宗教曲担当、名倉女史はセミ・オペラなどの世俗曲を歌った。
近江楽堂は狭いうえに響きがただでさえいいのに、合唱となると響き過ぎて頭にガンガンと来た。もう少し会場の規模を考えて歌ってもらいたいものでやんす。
名倉女史は当時のドレスっぽい衣装で登場、パーセルにふさわしい透明な歌声を聞かせてくれたが、中世ものをやってる時の溌剌さがなくて、今イチ真面目で面白みに欠けてしまうのは残念であった。
パーセルは60曲ほどの器楽曲を残したそうだが、「4声のソナタ」から一曲演奏された。普段、弦ばかり録音で聞いているのでリコーダーが入るとまた違った印象である。
最後は全員参加で「妖精の女王」より「今や夜が追い払われて」を。まことにラストにピッタリのメデタイ曲でおしまいとなった。
早目に終わったので、ついでにお隣のアートギャラリーへ、「幸福はぼくを見つけてくれるかな?」展というより、特別展示の舟越保武「長崎26殉教者 未発表デッサン」目的に行った。
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