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2014年7月13日 (日)

「ワレサ 連帯の男」:巨匠より、映画の贈りもの

140713
監督:アンジェイ・ワイダ
出演:ロベルト・ヴィェンツキェヴィチ
ポーランド2013年

映画が始まってから自分がワレサについてほとんど知らないことに気付く……empty
ドジである(ーー;)
東欧自由化の最初の立役者にしてヒーローであるが、その後のベルリンの壁の崩壊やなにやらが起こり忘れられていったという感は否めない。

冒頭はイタリアの女性ジャーナリスト、オリアナ・ファラチが通訳を従えてワレサの住む国営アパートを訪れる場面から始まる。
大勢の子どもたちをようやく締め出した一室でインタビューが始まる。互いに気に食わないヤツだと思いつつ、ワレサが「連帯」と自身の活動を回想していく。

ワレサは「本を読むと眠くなる」というぐらいに全くインテリではなく、たたき上げの電気工であり労働組合員という印象だ。
共産主義下ポーランドでのストライキは、国を敵に回すのだから命がけだ。彼は人を引っ張る資質があり演説がうまいため、指導者になっていく。
しかし、若い頃に警察でサインした書類の件が後々まで引きずり、ストによって暮らし向きが悪くなった市民からは罵られ、戒厳令下では拘束されてしまう。

そのような出来事を淡々と付かず離れずで綴っていく。監督のワイダはワレサとかなり親しく行動を共にし、自作に本人役で出演させたり、さらには自ら「連帯」から出馬して議員にもなったことがあるという。知らなかった(!o!) もっともその後、意見を異にして離れたらしい。

人波溢れるストの場面は怒涛の迫力。また背景に流れるはパンク・ロック--しかも明らかにもっと後の時代のだ。ワイダは90歳近いのに若いぜっpunch

また、「内助の功」が強調されているのも特徴的だ。奥さんは大勢の子どもを産んで育てて、しかも自分も働いてたんだから大したもんである。
ノーベル平和賞を受賞するが当人は出国できず、彼女が代理で授賞式に行くがまたその時もいろいろ苦労であったよ。

他に印象に残ったのは、カトリック国で信仰厚いので、ローマ法王のTV中継に奥さんが画面に向かって跪いて十字を切ると、家宅捜索に来ていた公安警察の刑事までつられて十字を切っちゃったりして(^◇^)

今現在、ワイダが本作を作ったのは旧友への贈りものpresentであろうか。それとも今の世界へゲキthunderを飛ばしているのであろうか。


ヒーロー度:6点
内助の功度:8点


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