「グランド・ブダペスト・ホテル」:ホテルが我が故郷
監督:ウェス・アンダーソン
出演:レイフ・ファインズ
イギリス・ドイツ2013年
監督のウェス・アンダーソンは私の守備範囲からは思いっきり外れていて、今まで作品を見たことはない。しかし、予告が面白かったのと豪華出演陣に惹かれて見に行った。
冒頭はこの話が入れ子状態になっていることを示す。若い娘が読んでいる本→その中で年老いた作家が語る→作家が若い頃に出会ったホテルのオーナーから昔話を聞く……で、ようやくオーナーが若い頃にホテルのベルボーイとして働いていた頃の本筋に入る。
舞台はオーストリアあたり?で時代は第一次大戦前か?
最盛期のピンク色のホテルの建物は可愛らしい(モデルの建築物があるとか)。で、伊達男のコンシェルジュと主人公の少年が、遺産相続トラブルに巻き込まれてあっちへウロウロこっちへ爆走という、古風な冒険もの状態となる。
登場するもの全て粋で可愛らしいし、ストーリーはハチャメチャで皮肉、大いに笑える。とはいえ、笑いにまぶしてはいるが結構描いてることはシビアであったりする。
豪華出演陣の演技は楽しい。特にティルダ・スウィントンとウィレム・デフォーは怪演だ。レア・セドゥなんか「えっ(*o*;あれしか出て来ないの」状態である。
エンドクレジットの音楽も最後の方まで聞いていると大爆笑だ。
終わりの字幕に出てくるが、この映画はそもそも作家ツヴァイクに関わりあるらしい。ツヴァイクというと、マリー・アントワネットの伝記書いた人ということぐらいしか知らなかったが、ユダヤ人で色々と困難に満ちた人生を送ったらしい。ツヴァイクに当たる登場人物は誰なのか? それともそんな単純な話ではないのか。
また、過去の名作映画の引用も多いとか。
ただ、それらを理解するには私の素養も修行も足りないのであった。
見ている間は楽しめたが、やはり我が守備範囲からかけ離れているので、この監督の次作を見る可能性は低いだろう。
ところで、前の座席に背が高くてしかも髪の毛が立っている(-_-;)ヤツが座っていてマイッタ。こちらはチビだから字幕が見えないんだよ。しかもずっと同じ姿勢でいるならまだしも5秒おきぐらいに左右に身体を激しく傾ける。おかげでこちらもその度に字幕が見えるように身体をずらさなければならない。
今度から子供用の座席底上げ板(←名称不明)を借りようかしらん(^◇^)ワハハ
可愛らしさ:8点
皮肉さ:8点
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