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2014年10月13日 (月)

「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」:続編はあの劇団で

監督:ジェームズ・ガン
出演:クリス・プラット
米国2014年

アメコミ原作で米国で大ヒット、予告を見ると面白そうだし、日本でのネット評も大絶賛状態なので、見に行ってみた。
しかし、絶賛評を見過ぎて期待がふくらみ過ぎたようだ--というのが正直な感想である。

母親を亡くしたばかりの少年が突然UFOに誘拐される。成長した後は盗掘屋となって、宇宙のそこここでお宝探しをする。プロローグ後の廃墟の惑星を進む場面では懐かしの80年代サウンドがかかりまくり、非常に面白くてワクワクする。残念なのは、これを超えるほどの面白い場面がこの後に出てこなかった事だ。

そこに出現する「石」を見ると、これが「アベンジャー」シリーズとつながっていることが分かる。
その後はアライグマやら木人間やら緑女やらが登場して「石」の争奪戦でドタバタと宇宙を股にかけた活劇が展開するのであった。

個々のキャラクターやらギャグやらで笑えて見てて楽しいのだが、問題は周囲のキャラの個性が豊かすぎて強烈なため、肝心の主人公があまり特徴のないフツーの奴にしか見えなかったこと。一応プレイボーイだという設定らしいが、基本ディズニー映画なんでエロっぽいシーンはなし。
『スター・ウォーズ』の「えぴ4」のハン・ソロだって似たようなものだが、あの「いなせな兄ちゃん」風なところもない。
まあ、ならず者たちに育てられた割にはまともな子に育ってるから、亡くなったお母さんも草葉の陰からさぞお喜びのことでしょう(涙をぬぐう)。これから先の続編で大物になるのであろうか。

場面のそこここには、過去のSF系作品が引用されているようだ。といっても、その使い方が全面的ではなくて一瞬でしかも「半分」くらいなので「あれ、なんか見たことがあったかな」と深く追求されることなくうまく通り過ぎてしまう。
例えば、この映画の最も感動シーンは某アニメのクライマックス(私はそれを観た時号泣した)にクリソツな気がするのだが、どんなもんかね(?_?)

最も手ごわい悪役が登場してもその前でギャグをかます主人公--これもどこかで見た記憶が……。と後でよくよく思い出してみたら、なんと劇団新感線であった(!o!)
そうなのだ、ギャグのかまし方とかキャラクターの立ち方とかドタバタ具合とか、新感線の芝居とソックリである。新感線はSF物は少ないが、もし彼らが同じものをやったらさらに100倍は面白くなりそうだ。どうせなら続編やってくれ~。

80年代サウンドは私にはほとんど出だしを歌えそうなぐらい。世代的にはまっていたが、若い人にはどうなのかね。あと、もう少し歌詞を訳してほしかった。
ネットの意見では、古いカセットテープはのびて聞けなくなるのでは?というのがあったが、銀河の最新の科学技術で修復しているのだよ、たぶん。


回顧度:8点
ヒーロー度:6点

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