「イヴ・サンローラン」:人か服か
監督:ジャリル・レスペール
出演:ピエール・ニネ
フランス2014年
ファッションやブランド関係にはとみに疎い私ゆえ、イヴ・サンローランといっても「ファッション界のエライ人~\(^o^)/」ぐらいの認識しかなかった。
アルジェリア出身ゆえの本国フランスへの複雑な思い、母との関係、21歳でディオールの後継者という重責、兵役問題、ゲイとしての悩み、芸術家との交友--など、ほとんど知らなかったのでそういう意味ではタメになる伝記映画ではあった。
しかし、その大部分はドロドロした恋愛問題(主に三角関係)であって、見ていていささか辟易してしまった。
そして、ドラッグ、性的放縦と荒廃した生活で仕事にも支障が……というスキャンダルな件りは、まだ存命中のパートナーの回顧を元にしているので、その分差し引いてみる必要があるかもしれない。
問題は、彼の仕事のどこが革新的だったのかというのが見ててさっぱり分からなかったことである。それにファッション界の恐ろしいウラ話なんかもほとんど出て来なかったのも期待外れ。いや、別に「モデルの履く靴に、嫌がらせの画びょうが」なんてのを期待していたわけではないんだけどね(^^ゞ
なんでも、初めて有色人種のモデルを起用したデザイナーだったそうなのだが、そういう話も出て来ない。
まあ、主人公を始めエエ男がいっぱい登場したのは目の保養になったわな(*^。^*)
それと、ファッションショーの場面が頻出するが、当時の本物の衣装を使っているとのことで、これは見事だった。
日本人のいかにも野暮ったいオヤヂのバイヤーたちが登場する場面があるが、ツイッターの情報によると「デビューのショーを見ただけでその才能を見抜いた西武百貨店の駐留バイヤー堤邦子氏が契約しに来た画期的シーン」なのだそうだ。ビックリである(!o!)
たまたま平日に休みが取れた日に行ったら中高年の客で混雑であったよ
スキャンダル度:8点
アート度:6点
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