バッハ・コレギウム・ジャパン第109回定期演奏会:脳内妄想爆発す
世俗カンタータ・シリーズ4
会場:東京オペラシティ コンサートホール
2014年10月3日
今回演奏された2曲は、ザクセン選帝侯の息子と妃の誕生日を祝うために作曲されたカンタータだった。とはいえど、別に宮廷へ行って祝ったということではなくて、ライプツィヒで祝賀演奏会を開いたということらしい。(マサアキ氏の解説あり)
もっとも、そのほとんどの曲は聞き覚えのあるものばかりである。その後、バッハは『クリスマス・オラトリオ』に流用したのであった。
となれば「クリオラ聞いてれば足りるんじゃ?」と思える。しかし「音楽劇」と銘打たれているだけあって、人物のキャラクター性が強く、歌手の個性と相まって相乗効果で面白く聞くことができたのだった。
前半の『案じつつ、見守らん』は、ギリシャ神話からのエピソード。冒頭で少年のヘラクレスがこれから快楽の道を行くか徳の道を行くかと迷う。ロビン・ブレイズのヘラクレスの前に、快楽の女神であるジョアン・ランが出現し、静かに囁くようにアリアを歌い始め、やがて力強い歓喜へと誘うのであった。その時の弦の音がまた快いのだよね~
思わず、はいはいヽ(^o^)丿私、文句なく快楽派でーすと、ランたんの元へ走り寄っちゃいたいところであるが、櫻田亮扮する徳が引き止めるのであった。
そこでどっちを取るかヘラクレスの悩みが歌われるが、これは『クリオラ』でもおなじみエコーをつかったアリアで、オーボエと歌とこだまの掛け合いが効果的にうまく使われている。
遂に心を決め、笑顔で嬉しそうにロビン君ヘラクレスが櫻田・徳へ歩み寄り、そして二人で仲良く歌うは--
「固くゆるがぬ婚姻のちぎりを交わそう」「わたしはあなたのもの
」「そなたにくちづけを
」
バッハ先生こりゃなんですか~~~っ(>O<)ギャー
ラブラブですよー(*^o^*)
フ女子ならずとも脳内妄想爆発です
萌えてエエですか
まあ、物語上は「徳」は女神だから問題ないんですけどね。でも実際歌ってるのはテノールじゃありませんか(@_@;)
ロビン&櫻田の二重唱が絡み合うように歌い上げ、さらにその背後で呼応するように若松&高田女史二人がヴィオラ熱く二重奏するのであった。
いやー、しかしもしバッハ先生が神話を題材にバロックオペラ書いてたら、主人公とヒロインがこんなとろけるようなデュエットやって大円団してたかねー……などと想像してしまいましたよ。
後半は『とどろけ太鼓、高鳴れラッパ』というタイトルだけあって、J・F・マドゥフ組のトランペットとT・ホルシンガーのティンパニが活躍だった。特にD・ヴェルナー歌うバスのアリアではトランペットのソロと歌声がピッタリと合っていて見事なもんだった。
アンコールは『クリオラ』から。
内容がメデタイものだったので、聞き終わって晴れやかな気分で、会場も拍手喝采だった。ただ、客の入りは受難曲などに比べると今イチ今ニだったのが残念。有名曲・大曲に人が集まるのは仕方ないとはいえ、だ。
また、BCJにしては珍しくアンケート用紙を配ってたのも驚いた(初めて?)。
一緒に次回の定期で共演するコンチェルト・パラティーノの「BCJ会員限定特別コンサート」のチラシも入っていた。
えー、コンチェルト・パラティーノなら単独でも聞きたいよ~(T_T) 普通にコンサートやってくれないの?
しかし近江楽堂で一万円て、高いのか安いのかどう評価したらいいのか分からん。それにあんな小さくて響く会場でコルネットとトロンボーン何本も吹いたら、耳がガンガンしてしまうのでは……
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