「名橋たちの音を聴く・神田川 船上の音遊び」:変転激しき秋葉原の下、川は流れる
演奏:近藤治夫、辻康介、立岩潤三
ガイド:船越けいこ、鷲野宏
2014年11月1日
天気予報では連休のうち1日は晴れで、2・3日が雨になるということだった。ところが直前になって1日だけ雨天になるという予報に激変。
で、当日朝はしっかりと結構な雨が降っていたのだった。
船で川を移動して、周囲の音を聴きつつ中世やルネサンスの歌を聞くという企画、以前日本橋篇には行ったことがあるので、今回は神田川篇に申し込んだのである。学生の頃は、このあたりの地上をウロウロしてたのだが、さて水上ではどうなのかな。
事前準備は入念に行なった。雨ガッパを持参し(船の上では傘禁止)、防水靴をはき、手荷物を預けるために空いてそうな駅のコインロッカーの場所をチェック。
発着所は秋葉原の駅近くで、到着した頃には雨が止んでいたのであ~る\(^o^)/ 天は我に味方したですよと思ったが、待ってる間にまた降り出してしまった。
しかし、秋葉原の駅前の路地一本入った所にこんな防災用船着き場があるなんて想像もしなかった。かつては、交通の中心であった川が現在は陰の存在に追いやられてしまったのを端的に示してますなあ( -o-) sigh...
乗船するとますます雨がひどくなってくる。とりあえず、すぐ脇の和泉橋の下に入って辻氏自作自演の「集まったのは橋の下」から開始である。
辻氏は歌うだけだし、パーカッションの立岩氏は濡れてもOKな打楽器(スチールドラム?)なのでいいが、一番大変なのはバグパイプの近藤氏。橋の下に入る度に着てる雨ガッパを脱ぎ、楽器にかぶせているビニール袋を取り、おもむろに演奏してから急いで雨ガッパを着てまたビニールをかぶせるという繰り返しであった。
ご苦労さんですm(__)m
御茶ノ水の聖橋まで、どの橋も大正から昭和初期に作られたもの。修復されたりしていずれも特徴がある。もちろん、その下で響く音もである。
電車の橋梁がやたら多く通っているのは、かつてこの川がいかに交通の要衝であったかを示している……などという解説を雨の中で聞いたのであったよ。聖橋の下からは総武線が停車しているのも見えましたなあ。
昌平橋はスキマがあってそこから雨水が落ちてくる、なんてこともあった。
演奏は器楽曲や即興曲、そして聖歌や世俗曲を交互にやった。神が近藤氏を憐れんだのか後半になると雨が止んだのであった\(^o^)/ヤッタネ これで橋の間でも演奏できて、両岸に反響する音も聞けた。
そして辻氏の十八番「きれいなねえちゃんよ」で終了したのだった。
雨にたたられたが楽しかったです。昔は万世橋駅なんてのがあったというのも知らなくてビックリ。(まだその名残が残っている) 変化激しい表の通りよりも川にはまだ歴史が残っているのをヒシと感じた。
さて、帰りに秋葉原の街を数年ぶりに歩いた。某電気店に用があったのだが、潰れていて無駄足だった。
通りは以前よりもさらにヲタク系男子が増えていて、以前は家族連れなんかも見かけたと思うのだが皆無で、それ以外には外人観光客がチラホラ歩いているくらいである。渋谷とか原宿とは全く違った単色の「若者の街」なのだった。
「女子高生の裏社会」(仁藤夢乃)という本で紹介されていたとおぼしき通りを眺めてみたら、道幅すべてヲタ系男子で埋まっていた。こんなに濃ゆい光景を見たのは、昔のSF大会でト学会の総会に出た時以来である。
| 固定リンク | 0
コメント