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2015年4月26日 (日)

「はじまりのうた」:「本物」は誰だ

監督:ジョン・カーニー
出演:キーラ・ナイトレイ、マーク・ラファロ
米国2013年

監督はあの『ONCE ダブリンの街角で』(未見である)の人。音楽ファンにも好評ということで行ってみた。さもなければ、ひらがなばかりの題名の映画なんて見なかっただろう。

かつてはヒットを飛ばしながら今は落ち目の音楽プロデューサーが、深夜のライヴハウスでたまたま歌っていた若い女性シンガソングライターを発見(!o!)
アルバムを出そうとするも、資金がないのでそこら辺でゴロゴロしているミュージシャンに声をかけて、ニューヨークの街中をスタジオ代わりにゲリラライヴを行うのであった。

ほとんどキーラ・ナイトレイの魅力で出来上がっているような映画だ。顔をクシャクシャにして笑うところまでキュートheart04である。
それと、あまりキレイではないニューヨークの街の光景も、だ。二人がイヤホンで同じ曲を聞きながら歩き回る場面では、古めの様々な名曲をバックにしているけどなかなかに楽しい。
ミュージシャンの「本物」談義で、ディランを却下してランディ・ニューマンをあげているのも個人的には好感度アップupである。ただ、女性のシンガーソングライターだったらディランよりもジョニ・ミッチェルをあげそうなもんだが……。

もっとも、描かれている音楽の在り様は今風である。ゲリラ路上録音できるのは機材が発達したためだとか、販売ルートに乗せずネットで売るとか、別れた恋人に自分の歌をメール添付して送りつけるとか。昔だったら、録音したカセットテープを郵送でpostoffice--てな感じでしょうかね。

ただ単に音楽の業界話に男女の恋愛がくっついているというのではない。音楽とストーリーが密接に関連している。自分の作った曲が別のアレンジをされて、それを聴衆が熱狂している姿を見て別れを確信する、というようにだ。音楽ファンには好感材料だろう。

「友情以上恋愛未満」な二人の片方である、しょぼくれたプロデューサーをマーク・ラファロが好演している。もっとも、男の方は本気のようだが、女の方にその気がなかったようにも見えた。
彼女のヲタクっぽい友人は本当にエエやつshineである。あんないい奴は実際にはいねえよ、というぐらい。まあ、ともかく基本的には悪人は登場しない物語である。
プロデューサーの、あまりイケてない娘を演じているのは『トゥルー・グリット』で評判になったヘイリー・スタインフェルドだったのね。

主題歌の「ロスト・スターズ」は作中でも盛り上がる名曲notesであり、さすがのオスカー候補作になっただけのことはある。しかし、他の曲の出来は今イチ今ニなのが難だ。
冒頭でヒロインが歌う曲も、私がその場にいたらお喋りしてて聞いてない方の客になるだろう(^^;ゞ

ところで、バンドのチェロの女性は「ヴィヴァルディでなければなんでもOK!」と言って参加するけど、そんなに嫌なんかい(?_?) ヴィヴァルディのチェロパートがimpact

楽曲度:7点
パフォーマンス度:8点

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