バッハ・コレギウム・ジャパン第113回定期演奏会:音楽と改革の日々
教会カンタータ全曲シリーズ 69
ルター500プロジェクト 1
会場:東京オペラシティ コンサートホール
2015年6月6日
2017年はルターの宗教改革500周年だそうで、それに向けてBCJもプロジェクト開始とのことである。
冒頭はルターが讃美歌として作ったコラールをパイプオルガンで演奏、それを元に作曲家ヴァルターが合唱曲にした作品を、交互に3曲ずつ演奏した。
弦楽器の代わりにコルネット×1とトロンボーン×3が入る。合唱がこの管楽器と混ざり合って非常に気持ちいい響きである。教会のような場所で聞いたらさらに一体となってきっと区別はできないだろう。
その後はバッハが1724年に初演したコラール・カンタータ3曲だった。BWV101、7、38--いずれも先のコラール3曲と関連がある作品である。その時点で宗教改革からは200年経過していたわけだ。
7番の冒頭コラールに、なんだかクルリンとした弦のフレーズが入っているなと思ったら、洗礼の話で川の流れを表わしているらしい。
今回は珍しくソリスト4人のうち3人が日本人だった。ソプラノ藤崎美苗は広い会場では残念ながらややパワー不足の感があった。CTはやはり合唱常連の青木洋也だった。歌手唯一のガイジン勢のダン・コークウェルは初登場か(?_?) 重々しくなく軽快なテノールの印象。
バスの加耒徹は、先日の『ジューリオ・チェーザレ』では、人形メイクに膨張した衣装だったので全く分からなかったけど、なんと素顔はスッキリさわやかな好青年ではありませぬか。ビックリよ。ただ外見に反して、歌の方は重厚か?(これまでのBCJ基準比較)
ゲストの管楽器隊は、トロンボーンのシャルル・トゥートは大ベテランだが、それ以外はコルネットの上野訓子も含めて若い女性ばかりであったな。次世代奏者が着々と登場というところか。
二人目の鍵盤担当は久し振りに大塚直哉だった。2日前に近江楽堂で聞いたばかりで、こちらも大活躍中のようだ。
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