「大塚直哉チェンバロリサイタル」:「古楽の楽しみ」問題はさておいて
以前から近江楽堂はチェンバロの音が素晴らしく美しく聞こえるホールだと思っていた。その良さが発揮された公演だと言える。
ルイ・クープランを中心に、古い時代ではバード、スウェーリンク。後の時代ではブクステフーデ、そしてバッハ--を、小型の一段鍵盤チェンバロで演奏する。さらに調律はミーントーンで行う、というものだ。
大塚氏によれば、このようなチェンバロだからこそできる音楽があるはずだとの意図から演奏するとのことであった
クープランは一音一音粒立つような音、そしてブクステフーデの畳み掛けるような対位法。そしてエウェーリンクの「半音階的幻想曲」はこれまで録音で聞いてきたどの演奏よりも、生き生きときらめく流れに聞こえた。
まさに演奏者・楽器・会場が一体となり相乗効果を生み出したといえるだろう。聞いた後は何やら、スッキリと洗い流されたような気分になった。
なお、この公演はルイ・クープランのクラヴサン曲集CDの発売記念を兼ねていた。そのせいか若いお弟子さんなども来ていたもよう。終演後はサイン会もあって、皆さん並んでおりましたな。
さて、ここ最近、NHK-FMで朝やっている「古楽の楽しみ」での大塚氏担当週の選曲が話題になっている。他の担当者のような特定のテーマを決めて構成するわけではないようだ。ではどういう基準で……(?_?)
このモヤモヤを解決するには直接、ご本人に聞くしかない それにはサイン会がうってつけの機会である。誰か勇気を出して突撃するヤツはおらんのか
私は、温厚そうな大塚氏にそんなこと聞く勇気ないですけどね(^^ゞ
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