「室内楽の夕べ フランスとドイツの作品を集めて」:雨風にも負けぬ!鉄壁アンサンブル
主催:木の器
演奏:宇治川朝政+ジョシュ・チータム+福間彩
会場:近江楽堂
木の器主催のコンサート、今回はリコーダー+ガンバ+鍵盤のトリオ体制である。タイトルの通り、プログラム前半はフランス、後半ドイツという構成である。
1曲目はデュパールの組曲から。ここでは宇治川氏が長距離走でぶっちぎりで先頭を走るようなリコーダー芸で、爆走(奏)状態だった。
次は一旦彼が引っ込んで、二人でマレのヴィオール曲集から。これが良かった まるで、チェンバロの響きに乗ってガンバの音が空間に溶け込んでいき、会場の円天井を満たしていくよう。やはりこれは近江楽堂ならではのことだろうか。残響が少なかったり、広い会場だったらこんな風には聞こえないだろう。
チータム氏のガンバ演奏自体も、粘り過ぎずアッサリし過ぎず塩梅がよろしい(^^)
また3人揃ってのオトテールの組曲はリコーダーとガンバがある時は競い、またある時は一体となるが如く。そしてボワモルティエのトリオソナタは両者の活発な掛け合いという感があった。
どちらもアンサンブルの精華ともいうべきものでのめりこんで聞き入った。、三人が付かず離れず一体となって完璧な世界を作り出していた。聞けてヨカッタ(^o^)丿としみじみ感動した。
後半は、ドイツでリコーダーならやっぱりテレマンですよね--ということで、宇治川氏は水を得た魚の如くいきいきと吹きまくった。鬱屈の陰もなく明晰なテレマン、いつ聞いても気分良し。(しかし個人的にはそこが不満だったりして……)
合間には福間女史のフィッシャー独奏、そして再び二人でのバッハのガンバソナタが入った。バッハは三つの楽章がそれぞれにチェンバロとガンバの形の異なる三種の語らいのようだった。普通、ガンバが主役みたいになる曲なんだけど、この演奏では印象が違った。
アンコールはやはりテレマンで終了。
問題は近くの席の客の鼻息がうるさかったこと。あたしゃ鼻息を聞きに金払ってんじゃねえぞ~(*`ε´*)ノ☆
終演後は会場外で、宇治川氏はチータム氏と共に中高年のオバ様がたを相手にしきりに挨拶。息子みたいに思われてるんでしょうか。
そのような営業努力の割には、まだ客が足りなーい もう少し増えて欲しいと思う。
もちろん、この日は豪雨による水害のひどかった日で、来られなかった人も多かっただろう。が、そもそも用意されていた椅子が少なめだったのである。
椅子をいっぱいに並べても満員御礼になるような日が早く来ればいいなっと>^_^<
ちなみに近江楽堂で一番客が少なかったのは渡邊孝のチェンバロソロ公演だった。この時はホントに少なかった。客がチョロチョロとしか座ってなかった。
次回は11月にオーボエ中心の公演とのこと。ファゴットも入って笛祭りですね。万難を排しても行くぞ~
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