F.クープランでめぐる「諸国の人々」:音心一体
演奏:寺神戸亮ほか
会場:石橋メモリアルホール
2015年10月3日
フランソワ・クープランの合奏曲オンリー一本勝負という滅多にないコンサートである。
「諸国の人々」からは「フランス人」と「スペイン人」、「趣味の融合」からは「劇場風」が演奏された。
寺神戸亮と前田りり子、戸田薫・菅きよみの弦管ペアがそれぞれ左右に分かれて、中央にガンバの上村かおり、その奥にチェンバロの曽根麻矢子、という豪華布陣である。
「諸国」からの2曲はどちらも長い組曲で、トラヴェルソの二人がパッと出ては弦と掛け合い--と繰り返していく。それ自体が華麗なダンスのように見えた。長いだけに集中力を要するだろう(聞く方も)。
あと一曲、四重奏の名曲「スルタン」(「の妃」は付かないの?)では、笛の二人の抜けた代わりにガンバで櫻井茂が入った。こちらも完璧なアンサンブルを聞かせてもらいました。
全体的には流麗ながら生真面目な印象。「政治的策略が渦巻いていた当時の音楽事情の中で器用に立ち回れるタイプではなかった」というクープランの作曲家人生そのままを反映しているようである。まさに音は体を表す、といったところだろうか。
なお、上野学園では「古楽21世紀シリーズ」としてこれからも古楽コンサートをやっていくらしい。楽しみよ
それから、どうでもいいことだが、戸田女史の髪の毛が一すじ、顔の前にたれて来てしまうのが非常に気になった。できれば音符型の大型ピンなんかで留めるといいんじゃないかなっと(^^♪
この日は夕方から親戚の結婚式も行かなくてはならず、グッタリしていたがなんとか頑張ったですよ……(+_+)
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