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2015年12月31日 (木)

2015年を振り返ってみましたよ

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★古楽コンサート部門
「夏の夜のダルカディア」(アンサンブル・リクレアツィオン・ダルカディア)
誰もよく知らない作曲家シリーズをこれからもお願いしたい。

J.S.バッハ「フーガの技法」(ザ・ロイヤルコンソート)

「コレッリ!!」(寺神戸亮&チョー・ソンヨン)
以前にも聞いたことはあったが、小さな会場で間近に見ると「フォリア」を弾く寺神戸亮の背後からはメ~ラメラとコレッリ魂が燃え上がっていた。涙目になってしまった。
当然のことではあるが、音楽のもたらす感動というのは会場の規模とか客の数とか、そういうもんには何にも関係ないなあと、ヒシと感じた。

「室内楽の夕べ フランスとドイツの作品を集めて」
「室内楽の夕べ ダブルリード楽器の饗宴」
この二つとも木の器主催。前者は3人の全く対等にして多彩なアンサンブルに感動。後者については、やはりオーボエ二本によるゼレンカのソナタ。もう二度とナマで聴く機会はあるまいよ。
ただ、残念なのは客が少ないこと。来年はもっと増えて欲しいなあ(*^_^*)

「オルフェ 18世紀ベルサイユ宮殿にて王に捧げられた音楽」(高橋美千子)
2016年は美千子萌え~になりそう。

ヘンデル オペラ「フラーヴィオ」(日本ヘンデル協会)
ヘンリー・パーセル「妖精の女王」(北とぴあ国際音楽祭)
やはりオペラは歌手が生きてナンボと感じた。とはいえ、バロックオペラを5本も見られて(聞けて)幸運な年でしたよ

*コンサートに関する事件としては、「親密な語らい」(前田りり子&佐野健二)中の地震だろう。
揺れには負けぬが、緊急防災放送には負けた_| ̄|○


★録音部門
古楽系
*「ドレスデン宮廷の室内楽作品集」(ヨハネス・プラムゾーラー&アンサンブル・ディドロ)
新進気鋭のヴァイオリニストによるヘンデル、ファッシュ、フックスなど。一人だけ突出したりせずにアンサンブルの調和のツボを押さえているのも好感。

*「パッヘルベルとバッハ」(ザ・バッハ・プレイヤーズ)
先輩パッヘルベルと後輩バッハの美しい(?)絆を抽出する好企画盤。特にBWV4が素晴らしい。来日してくれんかなー。

*「名器「グライフ」によるバッハとヴァイスの音楽」(佐藤豊彦)
もはや枯淡の域である。

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ロック・ポップス系
*「Tint」(大貫妙子&小松亮太)
歌唱・演奏はもちろん、選曲、曲順、アレンジ、録音、さらにパッケージ・デザインまで完璧に統一された美意識に貫かれている。一曲ごとの配信が普通という時代に、このベテランの意地みたいのには感嘆する。

*「カヴァード」(ロバート・グラスパー)
今の音楽状況のキーマンの一人。ジャズは守備範囲外だが、完成度高く聞かせるものがある。

*「オーケストリオン」(パット・メセニー)
録音自体は数年前に出ていてこんなものかと思ってたが、今年になって演奏の映像が出て認識を改めた。様々なアコースティック楽器に自分一人が弾いたフレーズをループさせ、どんどん変化させていく。古びた教会で、触りもしない楽器が演奏している様は懐かしい幽霊たちと共演しているようでなぜか郷愁を感じさせる。

*「アイ・ワズント・ボーン・トゥ・ルーズ・ユー」(スワーヴドライヴァー) ←忘れてて後から追加
昔よく聞いたバンドが、なんと17年ぶりに復活だい 元祖シューゲイザーということらしいが、マイブラの新盤がどうも今イチだった人間には、このパワーアップは嬉しい。


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