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2016年1月 3日 (日)

「ヴェルサイユの宮廷庭師」:美人、バツイチ、庭付き

160103
監督:アラン・リックマン
出演:ケイト・ウィンスレット
イギリス2014年

A・リックマンが監督兼ルイ14世に扮し、庭園設計家ル・ノートルと女性造園家による「舞踏の間」建設を描く。イギリス映画で、舞台はおフランスでもセリフは全編英語である。ロケも英国の城で行われたらしい。

歴史物かと思って行ったら、どうも「女性映画」というジャンルに入りそうな作品だった。男の造園家を押しのけてヒロインは選ばれたのだから、さぞ同業者からの嫉妬と妨害はスゴイもんだろうと思っていると、それは大したことはない。表立って対立する男性はいなくて、二人の仲を焼くル・ノートルの妻の嫌がらせだけがしつこいのである。

ヒロインが未亡人となった過去やその胸中の描写を重視、宮廷になんと「女部屋」があって身分を問わず女同士で連帯する場面が登場し、LGBTにも配慮した作りからしても新しい今様の「女性映画」っぽい。

真っ当で穏当な内容というのが、却って見てて不満を感じてしまう。
まあここは、登場する美男美女や華麗なる衣装や庭園を楽しむのが吉であろう。

K・ウィンスレットはキレイ……憧れちゃう(*'∀') 彼女に当て書きしたようなヒロインで完全ハマリ役だ。
ル・ノートル役のマティアス・スーナールツは星を背負ったエエ男であるが、いかんせん「妻帯者なのが唯一の欠点な二枚目」以上でも以下でもないのが残念。もっと違う役でまたお目にかかりたいもんである。
A・リックマンは嬉しそうにルイ14世を演じていた。

ヴェルサイユの「舞踏の間」って室内かと思ったら、屋外でからくり噴水で囲まれた一画なのだった。真ん中にステージがある。噴水の裏側で楽器演奏してたのか?
衣装や背景に比して、音楽は時代に配慮は全くなし。リュートソングを歌う場面が出てくるが、かなりいい加減だ。ラストの舞踏の間完成お披露目場面ぐらいは、せめてリュリで決めて欲しかった。国王がそこで踊るのがチラと映るけどバロックダンスではなかったようだ。


美男美女度:8点
宮廷陰謀度:5点


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