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2016年3月12日 (土)

「フェラボスコ、フェラボスコ!」:親子で英国に来たりてガンバ弾く

160312
演奏:ザ・ロイヤルコンソート
会場:日本福音ルーテル東京教会
2016年3月2日

英国のガンバ・コンソート曲を主に演奏するグループ、ザ・ロイヤルコンソート。マイナーなプログラムを聞かせてくれることが多いが、今回は英国ルネサンス期に活躍したフェラボスコである。

しかし、私はここで初めて知ったのだが、なんとフェラボスコは二人いたっ(!o!)……というか、親子で作品を残しているのであった。それぞれフェラボスコ1世・2世と呼ばれているらしい。

上村かおりの解説文によると、父の方はイタリアから英国へ渡ってきて、その後ヨーロッパ各国と英国を行ったり来たりして、エリザベス女王陛下のスパイ説もあるのだという。なるほど、音楽家なら色々な宮廷に出入りしてもおかしくはない。
また息子の方は王子のガンバ教師をしていたというから、親子そろって王室のお覚えめでたかったようである。

そんな親子の曲を交互に演奏。他の楽器のない純粋なガンバ一本勝負である。……といっても、ガンバは一本じゃなくて(^^ゞ トレブルからバスまで4種を揃え、さらにバス・ガンバは5本もあるという驚きの布陣なのだった。
なぜ5本もあるかというと、特別な調弦をしたリラ・ヴァイオルとして使う曲もあったからだ。

最低二人、多いときは五人で様々なガンバをとっかえひっかえ。父フェラボスコのもろにルネサンスの香り芬々たる、やや古めかしく堅固な対位法の曲あれば、息子のメランコリー(当時の流行か)風味な舞曲あり。さらには時代を先取り?バッハの無伴奏チェロ曲を連想させるものまであった。
小さな教会の中にさながらガンバの小宇宙のようなものが形作られていたのだった。

前の方の席を取ったので、ガンバの響きを直接浴びて心地よかった。
急に暖かくなった気候のせいか、調弦がやたら長かった。リュート奏者の例に倣えば、「90歳のガンバ弾きがいたら、そのうちの70年は調弦している」と言いたくなるぐらいだ。
おまけにエアコンがやたら暑くなったかと思えば、冷風が吹いてきたりして参ったtyphoon
加えて、客電が明るすぎてこれまた参った。休憩時間中より明るくするんだもん、まぶし過ぎだ。
それから、閑散という程ではないけど客がいつもより少なかった。コントラポントの公演が重なったからだろうか。同じルネサンスものでぶつかっちゃったからのう。


さて、会場となっている教会についてである。しばらく前の新聞での人物紹介コーナー記事に、牧師だけのロックバンド(ヘビメタ?)のリーダーという長髪の牧師さんが登場していた。ちらと読んで、「へー、こんな人がいるのか。まあアメリカにもクリスチャン・ロックとかあるからなー」などと思った。
しかし教会で撮ったとおぼしき写真が載っていて、背後に写っている十字架がどうもなんだか見覚えがある。で、もう一度記事をよくよく読んでみたら、なんと古楽系コンサートでよくお世話になっている日本福音ルーテル東京教会じゃないですか。ビックリよdanger
まあ、教会でロックのコンサートはやらないだろうけど(^o^;

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