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2016年3月 6日 (日)

バッハ・コレギウム・ジャパン第116回定期演奏会:ヨイショ♪の陰に政治あり

160306
世俗カンタータ・シリーズ7
会場:東京オペラシティ コンサートホール
2016年2月26日

今回の冒頭オルガン曲と世俗カンタータ2曲は「宮廷つながり」だそうだ。
オルガン曲の方はバッハのワイマール宮廷時代に音楽好きな公子が作曲した協奏曲を編曲したとのこと。ちょっと珍奇な感じで、オルガン曲らしさはあまり発揮されてないように思えた。

二つのカンタータの方はザクセン選帝侯(兼ポーランド王)に捧げられている。BWV215の方は、選帝侯一家のライプツィヒ訪問に際し数日間で完成させたものだという。
ぼーっと聞いていると単なるヨイショ曲に聞こえるが、実際には歌詞の背景には政治的な動きがそこここに入っているらしい。8曲目の3人の歌手によるレチにトランペット(もちろんマドゥフ組)による突撃ラッパもどきが入っているのが面白い。フランスとの対立を歌っている内容だからだ。
通して聞くと、そんな突貫工事soonで作られたとはとても思えないカンタータである。

後半はBWV206一曲のみの演奏。こちらは4つの河を擬人化して、4人の独唱者が選帝侯が「おいらのもんだぜ」と奪い合いを歌うという変わった趣向だ。こちらも政治的暗喩が隠されているらしい。
テノールのエルベ河と共にコンマスの寺神戸亮(珍しく若松さんじゃなかった)が細かく寄せる波のようなヴァイオリンを独奏した。
負けじとアルトのドナウ河の時の、オーボエ2本とファゴットの絡み合いも素晴らしかった。
しかし、最後に登場するはハナ・ブラシコヴァが歌うプライセ河wave 彼女(河)が全てを持って行ってしまった。背後にフルート3本も付いているのも強力だpunch

かようにハナたんheart01の声は美しく力強く、いつにも増して会場を光で満たしているようであったよヽ(^o^)丿
世俗カンタータではお馴染み、バスのロデリック・ウィリアムズはいつも通りブレなしの安定感だった。一方、初めて見た(聞いた?)テノールのチャールズ・ダイエルズは、外見は小柄で元気なおじーさんという印象だが、やや歌い方に癖があり、好みが分かれるところだろう。
カウンターテナーは青木洋也で、昔はかなり不安定な歌唱だったのが、そういう部分は少なくなって立派なソリストぶりだった。


次回の「ヨハネ」はパスして(日韓共演とのことなので聞いてみたいんだけど)、さらにその次のルター500プロジェクトになる予定。

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