ピクサー展
3月中に行けばよかったのに、結局時間が取れず5月になってしまったピクサー展。休日はかなり混んでいるというので(もちろん若冲展レベルではないが)平日に休みを取れる日に行ってきた。お子ちゃまは当然いないのですいているだろう……と思ったのだ。
この東京都現代美術館も久し振り。6年ぐらい行ってないか? 周囲はモロ下町だったのが、こじゃれた店が増えている。
さて、確かにすいてはいた。並ばずに直に入れた。お子ちゃまはいなかった(*^^)v
代わりに若い学生がいっぱいいた(!o!) 6割以上が女子だった。デート風のカップルもかなりいた。
私ぐらいの年齢の人間は、娘に連れられてきたとおぼしき中年の母親2名を見かけたのみ。オヤヂに至ってはゼロ名であった。中高年男性は興味ないのか?
内容はさすが現美というだけあって、ピクサーといってもお子ちゃま向けでは全くなく、クリエーターやデザイナーを目指す人にはさぞ参考になるであろうようなものだった。
ピクサーの歴史を簡単におさらいして、各作品ごとにスケッチ、ドローイング、カラースクリプトという色彩を確認する連続画から、CGの制作工程を見せる映像まで。設定を確認するためのキャラクターのフィギュアなんてのもあった。
また、各部門のクリエイターたちのインタビューも相当数流されている。
すべてビジュアル部門に関して限定されていて、演出や脚本についてはわざと除外してあるもよう。
膨大な枚数のカラースクリプトや、一つのキャラクターの検討に8週間かけたなんてインタビューを聞いていると、これだけの時間と物量と人員を投入してこそ、あれだけの作品ができあがるのだなあと身にしみるのであった。
『カーズ 2』に登場するグランプリ場面一つにどれだけ手間をかけているかを紹介するモニター映像があって、ビックリ&感心してしまった。
作品映像は本当に初期の作品(電気スタンド親子のショートアニメあり)、劇場で長編作品の前にかかる短編、「アートスケープ」という大型スクリーンで見る過去作品のイメージ映像(キャラクターは出てこない)があった。
短編についてはラセターご当人が作っていた初期作品の3つがやっぱり非常に面白かった。どれも2分間の作品だが、その中にユーモア、ウィットが詰め込まれそして最後には人生の悲哀(「人」じゃなくて「物」だけど)まで感じさせる。
特にスノードームのやつ(タイトル忘れた)はストーリーが逆転逆転また逆転、よくも考え付くものだ。場内からはしきりに笑いが起こっていた。
それに比べると近年の短編は、時間は長いけど中身は……。
やはり才能のある人はジャンルとかメディアとか関係なく、本当に【才能】というのがデーンとあるんだなと感じた次第である。
また、アニメーションの元祖ゾートロープでは「トイ・ストーリー」のキャラクターたちが高速回転して浮かび上がり、客から思わず歓声が上がっていた。
私は3時間弱で見たが、全部のインタビュー映像などを見ていくともっとかかってしまうに違いない。
展示場所は細かくパーティションなどで細かく区分けされていたが、細かすぎて大勢の観覧者には対応できないだろうと思った。
また、作品の上映室は広い部屋の前方にベンチが数個置いてあるだけで、現代アートの映像ならいいだろうが、多数の人間が立ち見するとなると不向きだろう。
グッズ売場では、若いコをかき分けてオバハンは奮闘! メモ帳と定期入れをゲットした。クリアファイルは色んなのが家にたくさんあるし、Tシャツは着る機会がないだろうし、トートバッグは5千円近いのであきらめた。
正直疲れ切って常設展や、一部で話題となっている併設の「キセイノセイキ」を見る力は残ってなかった。やはり歳か……(;_;)
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