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2016年5月24日 (火)

「スティーブ・ジョブズ」:天才、功多くして愛され難し

監督:ダニー・ボイル
出演:マイケル・ファスベンダー
米国2015年

あらためて言うまでもない天才の伝記を映画化。しかし通常の描き方ではなく、全てを3回の新製品プレゼンテーション開始前の30分間に凝縮させてしまうという荒業である。さすが、脚本アーロン・ソーキンというしかない。

その3回はマッキントッシュ、Next、アイマック--でいいのかな。いずれも、開始時間押せ押せ、試作品が動かない、ジョブズの癇癪などのトラブルに加え、毎回繰り返し同じ人物たちが訪れて同じような押し問答を繰り返し、回想場面も交えて、時間の経過と主人公の変わったところ、変わらないところを浮かび上がらせるという仕組みになっている。

原作は未読だが、ヤマザキマリがマンガ化したのを読んでいると「こいつ嫌なヤローだぜ(-_-メ)」と目つきが悪くなってしまう(特に子供の認知関係)。ここでも彼はまさにイヤさ爆発bomb……ではあるが、娘との関係を見てみると、父親代わりを求める息子が最後に父親になれたという結末がちゃんとついているのだった。
観客は自然にこの変人を受け入れる方向へ導かれるという次第。
ただ、ウォズニアックについては「僕はあんな喋り方しないよ」と言うかもしれない。

他の人の感想で見かけた意見だが、「芝居」っぽいところがある。舞台装置を変えずに三幕物の演劇として上演できるだろう。もちろんウォズ役は客席の中から立ち上がっていちゃもんをつける。ジョブズ役の役者は大変だろうけど。

ケイト・ウィンスレッのオスカー助演女優賞ノミネートは納得である。エンジニア役のマイケル・スタールバーグなど脇もガッチリだ。
字幕はパソコンに無知な人間でも理解できるように気を使っている。担当者はご苦労さんですm(__)m 「ヒューレット・パッカード」が「ライバル社」になっていた。大体にして、ソーキンの脚本は吹替えでないとあの情報量を処理できないだろう。

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