「アーロと少年」:ペットか友人か
早くもピクサー新作登場。今年はまだ『ファインディング・ドリー』が控えているから、半年に一作の割合で投下してくるのだろうか。
対象年齢がかなり低めなせいか、字幕版は公開されてなかった。仕方なく吹替え版で見たのであった。もっとも、セリフの量が少な目だからあまり影響はなかったかも。
恐竜が隕石のせいで絶滅しなかったという一種の並行世界、現在では恐竜の方が進化を遂げている。畑を耕して暮らしている恐竜少年アーロ一家の周囲に「害獣」が出没して収穫を荒らす。そいつが人間の小さな男の子なのだった。こいつが言葉も持たず、野犬というか、こすい小動物というか……。
賢く勤労する恐竜一家に対して人間がペットや野生動物並みって、かなりブラックな設定である。
中心のテーマは、弱虫で落ちこぼれっぽい少年アーロの波乱万丈な成長物語という王道なのだが、見ているうちにこれは西部劇でもあるということが途中で判明してくる。
そのせいか悪役の所業が容赦ないのに驚く。近年、大人向け作品でも生ぬるい悪役が多いが、それとは一線を画す。この場面はとてもお子ちゃま向きとは言えません。あ、それと変な果物食べてラリる場面も\(◎o◎)/! よい子は真似しちゃいかんぞ(よい大人もな)
山や森、草原、そして川の流れる水の描写が非常に美しい。思わず見とれてしまうぐらい。他にも雄大な自然の描写はかなりリキが入っている。色々と個性的な動物植物が登場するのも楽しい。
そして出会いがあれば、当然別れもあるんよ……(T_T)/~~~
ピクサーものとしては、設定も展開もかなり複雑だった『インサイド・ヘッド』よりも、簡潔単純さゆえに却って気に入った。
音楽はトラッド味があって映像とよく合っていたが、ラストのテーマ曲が日本人の曲なのには参った(@_@;) 興ざめである。 次の「ドリー」は是非とも字幕版の公開を望む。
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