「トン・コープマン オルガン・リサイタル」:バッハ特製脳内麻薬
コープマンが久しぶりに単独来日し、ツアーを行った。川崎は遠いので所沢公演を選択。この日は他にもBCJとベルリン古楽アカデミーのコンサートが重なっていたので、客が分散したのか後方のサイド席は結構空席があった。
私は実は日時をよく確かめないで後からうっかり同日のBCJを買ってしまい、直ぐ気づいてぴあでリセールをしたのだった。(こんなんばっかりよ)
演奏されたのは大半がバッハだったが、冒頭にブクステフーデを3曲、その間をつなぐようにスウェーリンクとフランス人のダカンを置いて、それぞれがバッハに与えた影響を辿り浮かび上がらせるという次第である。
過去の自分のブログを探ってみると、2008年のオペラシティ公演と内容が似通っていたようである。
違うのはブクステフーデとバッハの間の曲目がブクステフーデだったことか。
8年間の時間差があったが勢いは変わらず、全くの「攻め」の演奏だった。思わずマンガの『ちはやふる』もどきに「私は攻めの演奏だから--。この曲と決めたら怒涛のようにひたすら弾きまくるの」などというセリフが頭に浮かんでくるのだった。
他の人の感想を読んでみるとミスタッチも結構あったらしいが(そういやトーシロ耳にも「ん?」という場面が)、そんなこたぁ気にしないとばかりに押して押して押しまくった演奏だった。
アンコールは他の会場同様3曲だった。譜めくりの人が楽譜を準備するかどうかで、アンコールやるかどうか分かってしまったのはご愛嬌(^○^)
カバニエルス(でいい?)の「第2旋法によるティエント」は機関銃のような曲。スカルラッティの軽妙でヒラヒラしたソナタは前回もアンコールにやったようだ。
こうしてみると、バッハの大曲というのはどうも聞いていると快楽をもたらす脳内物質が分泌されるのではないかと思った。今回も脳ミソがプカプカする感じだった。まるでドラッグを摂取したみたい(したことないけど)。
いくら大曲でも他の作曲家の作品ではそう感じたことはない。短いけど今回のカバニエルスの曲もそんな印象だが、高音の金属的な響きが現実に引き戻すのである。
バッハ先生ドラッグ製作者か
コープマンは曲が終わるごとにピョコピョコとお辞儀して挨拶し、長蛇の列となったサイン会(開場販売のCDほぼ売り切れ)でも一人ずつにピョコピョコと丁寧に挨拶していた。
さて、思い出せば前回の来日時には会場でアムステルダム・バロック・オーケストラのチケットを買ったのだった。普段はぴあかe+で買うのだが、その時だけなぜかそうしたのだ。そしたら、なんと招聘元が倒産か何かで公演中止になってしまったのである(!o!)
プレイガイドで買った人は返金されたのだが、直に購入した者には一銭も戻らず……。クヤシイッ(><)
今度の秋には無事に来てほしいもんである。(~人~)タノム
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