「ファインディング・ドリー」(字幕版):忘れても好きな人(魚)
監督:アンドリュー・スタントン
声の出演:エレン・デジェネレス
米国2016年
『ファインディング・ニモ』の続編。あれから1年後の物語である。しかし、現実では前作から13年経過しているのだった。13年と言えば、当時の小学生がもはや二十歳過ぎ……。
私も歳を取るわけだ_| ̄|○
思い返せば『ニモ』に感動した私はネット(当時はパソ通)で絶賛しオススメしまくったのだが、「見たけど面白くねえわい(`´メ)バーロー」みたいな反応が返ってきたのも今ではいい思い出である。
それはさておき、冒頭いきなり現れる子ども(というか子魚)時代のドリーが非常にカアイイ あのやかましいオバサンみたいなドリーが、昔はこんなに可愛かったとはとても信じられん。
そんなことを言ったら、私だって小さかった頃は可愛かったのである。ま、誰も信じないけどな(-。-)y-゜゜゜ケッ
発端は、記憶障害のドリーが突然に両親のことを思い出し探索の旅に出る。もちろんマーリンとニモの父子も付き添っていく羽目になるわけだけど、いきなり人間に捕まってお魚の病院兼水族館みたいな所へ……。
前作は「親離れする子ども」と「子離れしなくちゃいけない親」の葛藤の物語で泣けた。今回は、親を探すドリー←を探すマーリン&ニモという追っかけの構造に、周囲の様々なキャラクターが絡んで派手なアクションが続く。
魚の世界で完結せずに人間界に大々的に出没するから、やや「トイ・ストーリー」っぽい展開になっている。
その中で、タコのハンクがやはり秀逸。忍者のような隠密技を駆使して、ドリーといいコンビである(^O^) というか、ドリーが地上を移動するには彼と共にいるしかない。うまく考えたもんだ。
ドリーは「誰かの助けがなければ何もできない」と叫ぶ。そういや登場人(魚)物のほとんどは何らかの障害やトラウマを抱えている。当てはまらないのはマーリンかドリーの親ぐらいか。
しかし、そのドリーも自覚せずに他人(魚)を助けているのだ。……そんなことが頭の中に浮かぶ前にアクションはサクサク進んでいくのであった。
クライマックスのトラックが落ちる場面は解放感にあふれている(バックに流れる歌もピッタリ)。
旅で自信を得たドリーを、ラストでマーリンはいささか眩しげに見る。そこには厄介者の同居人(魚)ではなく、対等な仲間への信頼感が滲んでいるのだった。
とはいうものの、全体的にはさすがに『ニモ』の完成度には至っていない。残念であ~る。
エンドクレジットの後には前作の懐かしいキャラクターが登場する。一年間あのままだったのか(^^?)
さて、また続編があるとしたら(13年後か?)今度は「マーリンを探して」ということになるだろう。つまり、年老いてボケ症状で徘徊し行方不明になったマーリンをみんなで探すとゆう……なんかヤダ(ーー;)
字幕版を見た後に、昔録画してあった『ニモ』を見直してから今度は地元のシネコンで吹替版を見た。
なんで二回目見る気になったかというと、最初見た時に前の席に背の高い男が座って、しかもそいつは30秒おきぐらいに手を上げて、頭のてっぺんの髪をいじる癖があったのだよ(!o!) その度にスクリーンが四分の一ぐらい隠れてしまい、最初の数十分間気が散って集中できなかったからだ。(結局、仕方なく席を移動した。空いててヨカッタ)
ギャグ場面は字幕版の方が笑えた(特にアシカ)。泣かせ場面は吹替版の方が上だった。再会の場面なんかチョビっと泣いちまったい さすが、ベテランの声優さんたち巧いんである。
子ドリーの吹替は字幕版よりも年齢低い子を使っているのかな? すごく幼くてカアイイ度が増である。
総じてこのシリーズは他のピクサー作品より吹替点が高い(マーリンの声はオリジナルとイメージ違うけど)。ただ「八代亜紀」はかなり疑問である。いくらなんでもカリフォルニアに八代亜紀はいないだろ(~o~)ってな感じだ。
今回、『ニモ』を再見してみてやはり面白いと感心した。
マーリンがウミガメの親子に、自分とは全く違う子育てを見る。その後に、クジラの中で彼がドリーに対しガミガミ怒った揚句につい息子の名を呼んでしまい、ハッと気づいて一瞬絶句してしまう件りなど、本当によく出来ている。
ということで『ニモ』を未見の人には是非見るようオススメしたい。ま、人それぞれだから結果はあくまでも「自己責任」でお願いしまーす。
併映の短編は、同じく海もの 海鳥の親子が登場するが、これがほとんど実写と区別がつかない映像なんである!すごい かろうじてヒナ鳥の眼に浮かんで見える愛嬌に、アニメっぽさを感じるぐらいだ。ぬれネズミになってプルプルしているヒナがこれまたカアイイです(^^)
音楽担当がエイドリアン・ブリューというのにもビックリ。
『ドリー』の方の映像で大変だったのはタコの動きや表現とのこと。そのためスタッフに愛着があるのか、エンドクレジットでもハンクが色々と出没してましたな。
それにしても、海の学校は楽しそう。私もエイ先生のヒレに乗って遠足に行きたいぞっと。
【付記】
十数年後に公開されるであろう「ファインディング・マーリン」の内容を予想してみた。
マ「ニモ!どこに行ってたんだ探したぞ」
ニモ「何を言ってるんだ。行方不明だったのはパパの方だよ。また徘徊してたんだ」
ニモ嫁「近所中探したんですよ、お父様」
マ「おや、この若い娘さんは誰かな?」
ドリー「あーら、マーリンたら私より物覚えが悪くなっちゃったのねー」
かくして老マーリンは遂に自ら旅立つ!その先は果たして老魚ホームか、それとも……。
十数年後の公開初日、先着500名様に釣り針付きストラップを進呈します。
| 固定リンク | 0
コメント