「フローベルガー生誕400年記念シリーズ 第3回 大塚直哉」:あんこギッシリたい焼き状態フローベルガー
神聖ローマ帝国オルガニストとしての矜持
会場:近江楽堂
2016年9月21日
このシリーズを聞くのは今回初めて。テーマを決めて作品を演奏していくもよう。4回の内で「丸ごと全部フローベルガー」なプログラムは今回だけのようだ。
ウィーンの宮廷楽団に入ったフローベルガーは、フレスコバルディに学ぶためローマへ留学。二度目の留学の後に1649年、神聖ローマ帝国の皇帝に献呈したのが「献呈譜第2巻」ということになる。
この日は第2巻全曲演奏をした。大塚氏によると、やはり全曲いっぺんに弾くというのは珍しいそうな。4つの章に分かれてそれぞれ6曲ずつのトッカータ、ファンタジア、カンツォンと続き、最後はパルティータで舞曲による組曲集となっている。
会場にはオルガン、チェンバロ、クラヴィコードが置いてあり、大塚氏は曲毎に楽器を変えては弾いた。章の終曲はいずれもクラヴィコードによる演奏だった。
あえかなるクラヴィコードの音と比べると、チェンバロは巨大音響発生装置みたいに聞こえてしまうのがスゴイ。
典礼用としてオルガンでの演奏を念頭に書かれている曲もあるそうだが、それ以外の曲はどのように演奏する楽器を決めたのかは、トーシロには不明であった。
楽器によって表情を変える曲たち。大塚氏は几帳面に楽譜と楽器に対峙し、フローベルガーの世界を描き出していたようである。
近江楽堂の中とは夏場とは逆に蒸し暑くって参った(気温の低い日だったのに)。おまけに私は持病の関節痛が出てしまい(季節の変わり目になると出る)、医者のくれた鎮痛剤を持ってこなかったため市販のを飲んだが、そんなのでは1時間半ぐらいしか持たず、コンサートは2時間20分ぐらいやったので途中で痛み出すという悪条件であったよ。
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