「大貫妙子 Symphonic Concert 2016」
大貫妙子がフルオーケストラと組んでコンサートを行なった。共演は東京ニューシティ管弦楽団、編曲・指揮は千住明である。
なんでも、このように同じ舞台に上げたオーケストラをバックにして歌うというのは、海外ではよくあることなのだが、日本ではほとんどない--というか、これが初めてだというのである。
ええっ(!o!)そうなんだー。知らなかったです。
もちろんオーケストラだけでなく、普段の公演でバックを務める林立夫などのメンバーも加わっていた。
千住明は「シュガーベイブの頃からのファン」でこれまでにも作曲・編曲で一緒に仕事をしたことがあるとのこと。
ター坊の名曲をつないで織り込んだ序曲によって開始。これは完全にフルオーケストラで演奏された。
その後は弦楽器だけになったりなど楽器の入れ替わりがあって続いた。前半はほとんどバンドも加わっていて、これまでのコンサートの豪華版といった趣である。ただ、クラシック系のせいかノリ自体はいささか重い。
後半は管弦楽に比重がかかってきて、かなりアレンジが変わった「ピーターラビットとわたし」を始め、華麗なサウンドが展開された。
極めつけは「グランプリ」 以前アルバムに録音したが、実際にナマで歌ったこと記憶がないという曲だそうな。私も持っているのはヴィニール盤なんで最近は全く耳にしてない。
元々この曲はミッシェル・ルグランぽい映画音楽風で(歌詞の内容も映画のシーンのよう)、ブラスの音が効果的に使われていたものだった。この日はフルオーケストラ+バンド全員による演奏は複雑に様々な要素が交錯し、まるで綱渡りのような緊張感をもたらしつつも、重いオーケストラのノリが却って幸いし重量感も生み出したという奇跡のような一瞬だった。
曲が終わった後、大貫妙子は思わず林立夫に「うまくいった?」と確認していたほどである。
この冒険的試みには思わず拍手を送ってしまう
アンコール「シャル・ウィ・ダンス」で終了。深い満足を得られたコンサートだった。
そもそも彼女はシンガーとしてはディーヴァ系ではないので、オーケストラとの共演だと埋もれがちである。そこにあえて挑戦した「攻め」の姿勢にはファンという点を差し引いても、つくづく感心した\(◎o◎)/!
それと、フェビアン・レザ・パネはピアノで終始巧みにサポート。さすがは東京芸大出身であ~る
3月にこの日のDVD+CDが出るそうなので、絶対に買うぞっと。
ところで、ター坊が千住明に「指揮者は一つのコンサート終わると5キロぐらい体重が減るんですって?」と話を振ると、彼は「それが、なぜか逆に太っちゃうんですよー」と答えて会場とオーケストラのメンバーは爆笑であった(^◇^)
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