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2017年2月12日 (日)

「ヒトラーの忘れもの」:君よ知るや地雷の国

170212
監督:マーチン・サントフリート
出演:ローランド・ムーラー
デンマーク・ドイツ2015年

第二次大戦終了時、デンマークから敗走するドイツ軍が220万個もの大量の地雷を埋めていったという史実を元にしている。この数は他のヨーロッパの国よりも桁外れに多かったそうだ。
そして、その地雷の除去作業を捕虜となったドイツ軍の少年兵にやらせたpunchというのもまた実際に起こったこと。当然、ジュネーブ条約違反だ。その事実を知る人はデンマーク国内でも少なかったという。

とある海岸で4万個の地雷除去を命じられた数十名の少年たち、その監督に現われたのはドイツを憎む中年の鬼軍曹だった。食料も少なく爆死者も出る中で少年たちは故郷に帰りたい一心で砂の中を這いずり回る。

誠に不条理かつ殺伐としている。観客がふっと力を抜いた瞬間を見透かすように起こる爆発bomb いつ起こるか、次に誰がやられるのかとドキドキしてしまい、安心して見てもいられない(>_<)
それでも作業は続けなければならぬ。終了すれば故郷へ帰れるのだから。
軍本部の少年兵いびりも情け容赦ない。--といっても、少し前までは敵軍の兵士だったのだから致し方ないとはいえる。

一方で、軍曹は専門家が来るのかと思っていたら、素人の少年兵が来たんで内心とまどっている。その憎悪と優しさの間を揺れ動く演技が非常にうまい。

また舞台となっている海岸や草原が荒れて果ててはいるが美しい。その風景に比例するように、感情を表に押し出すのではなく、悲惨な話ではあるが全体にアッサリ味で描いている。
音楽も大仰なオーケストレーションを使わずにシンプルな音数の少ないものだ。

さて、ラストはそれまでの光景とは全く正反対の場面が現れる。色彩にあふれ、人物はこれまでにはなかった全く異なる行動を取る。

しかし果たしてこんな結末が可能なのだろうか。主人公の軍曹にそんなことができるとは思えないし、できたとしても彼がその後に無事ではいられないだろう。むしろ、これは主人公の幻想ではないかとさえ思えてしまう。

いや、それよりもこれはデンマーク人である監督(脚本も兼ねる)がこうであったらよかったのに、という願望を込めた場面だったのではないか。そんな風にさえ見えた。
思わず涙が出た(v_v)

それにしても自国の隠された黒歴史を堂々と描く精神には感服であるm(__)m
唯一の難点は邦題だろう。「忘れもの」というホンワカ感spaが内容に全くそぐわない。

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