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2017年6月

2017年6月25日 (日)

アンダーウッド大統領を見たくてトニー賞授賞式を覗いてみた

今年のトニー賞の授賞式の司会はケヴィン・スペイシーだった(過去に演劇部門で受賞経験あり)。その中で、彼が主演しているTVシリーズ『ハウス・オブ・カード』のアンダーウッド大統領に扮して登場している画像をネットで見かけて、にわかに興味を持った。
そこでWOWOWで放映された字幕版を録画してみたのだった。

トニー賞、過去にTVでチョロチョロと眺めたことはあるが、ちゃんと見たことはない。というのも、映画ならば知らない作品でも間もなく公開されるか、未公開になってもソフトが出る可能性がある。しかし、芝居やミュージカルとなるとオリジナルキャストで見たいなら海の向こうへ飛ばなければならない。どうしても関心が薄くなってしまうのであった。

だが、授賞式をこうして見てみるとショーとしては完全にアカデミー賞より遥かに面白い。なにせ話題のミュージカルの最高に盛り上がる場面を、セットも込みでそのまま再現してくれるのだから当然といやあ当然である。
印象に残ったのは、ライバルである化粧会社の二人の女社長を描いた『ウォー・ペイント』、ベテラン女優二人の熱唱impactがド迫力であった。

さて、ケヴィン・スペイシーはダンスを披露したり、中盤に名司会者のジョニー・カースンに扮して物真似をしたが、終わり近くなってビル・クリントンとして登場。
結果的に最多受賞作となった『ディア・エヴァン・ハンセン』で、主役を張って飛ぶ鳥落とす勢いの人気者ベン・プラット(もちろん主演男優賞獲得)に「タイム誌の表紙を4度(3度かな?)も飾っておめでとう」と祝したはいいが、その後で「おかげでヒラリーが表紙になり損ねた(-"-)」とベンを恫喝しビビらせ、ズブズブと座席の下に沈ませたのであった。

で、ようやく最後の最後に作品賞の受賞結果を渡す役としてアンダーウッド大統領が登場。しかも夫人役のロビン・ライトに補佐官ダグ役のマイケル・ケリーも引き連れて、という豪華な面子だ。
しかし、その時のジョークはその前の主演女優賞で『ハロー・ドーリー!』のベット・ミドラーが長々と持ち時間をはるかに超えてon、スピーチを喋りまくったことをネタにクサしただけであった。

私の想像だが、本当は大統領ネタで(トランプを引っかけて)ちゃんと笑いを取るつもりだったのではないか。だって、そうじゃなかったらロビン・ライトとM・ケリーの二人が何も喋らずただ出てきただけ、というのはあまりにもったいなさ過ぎである。
それなのに、ミドラーのスピーチが長過ぎてご破算punch--ということになったのかも。あくまでも推測だが(?_?)

全体的には面白かったが、やはり3時間以上というのは(どの授賞式も同じだが)長くて、通して見るのは難しいのであった。(アカデミー賞も見終われない私である)

それにしてもB・ミドラー71歳fuji スゴイね(@_@;)


『ハウス・オブ・カード』は現在第4シリーズがイマジカで放送中。私はてっきり第4で終了したのかと思っていたら第5シリーズを米国でやると聞いてビックリである。終わり方が少し唐突で、登場人物の「人員整理」もあり、これで終わってもいい状態だったのだ。(ダグの問題が放りっぱなしだったが)
あと、『ボードウォーク・エンパイア』の最終シーズンが明らかに途中打ち切りだった(1回の放送分で主要人物が二人も死んでしまう)せいもあるだろう。

さらに、トランプ大統領がまるでアンダーウッドの行為をまねたようにしか思えないことを実際に幾つも行っていて、「こんなヤツが現実に出てきてしまっては、ドラマじゃもうこれ以上のことは出来まい」と感じたのだが……。

というわけで、アンダーウッド大統領にはトランプ以上の「暴挙」を期待したい。

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2017年6月24日 (土)

「Ut/Faコンサート」:リコーダーは汗と涙と鼻○か

170624
演奏:宇治川朝政&福間彩
会場:近江楽堂
2017年5月30日

リコーダー宇治川・チェンバロ福間の二人だけのユニット「Ut/Fa」、ウトファと読むらしい。
テレマンの記念イヤーということで、てっきりテレマン関係かと思ったらさにあらず、フランスとイタリアの作曲家を取り上げた公演だった。

宇治川氏は5本ものリコーダーを並べてとっかえひっかえ吹いていた。フィリドール、デュパール、オトテールというフランス勢は牧歌的だったり優雅な響きだったりするが、後半のマンチーニ、バルサンティなどは溌剌としてさわやかな印象。それぞれに楽しめた。
また、福間女史のラモーも夢見るような「優しい嘆き」と技巧的な「一つ目巨人たち」、対照的な組合せでよかった。

5本のリコーダーの中には製作してもらってから初めてコンサートで吹くというものもあり、宇治川氏は極めて嬉しそうfullだった。
そんな中でのハプニンク発生! マンチーニのソナタを演奏中になんと彼が興奮し過ぎて鼻血を出してしまうという事案が起こったのであるdanger
別に客がダラダラ流れるのを目撃という訳でなく、彼が自己申告して曲を中断して楽屋に一旦引っ込んだのだった。
その後は何事もなく進行したが、それにしてもあの「涙のオーボエ事件」を髣髴とさせる出来事だった。

コンサート中に鼻血なんて初めて(!o!)と言いたいところだが、実は過去にも遭遇したことがある。かなり以前に、タブラトゥーラが若手の津軽三味線奏者と共演した時のことである。(もちろん流したのはオヤジたちではなく、若手の方)

それからもう一つ問題事案、吹いたリコーダーに付いた汗をシャツの裾で拭くのは止めて欲しい(`´メ) タオルかなんか楽譜台に引っかけておいては? 或いはタオルを首にかけた作業スタイルで演奏するか、それよりも衣装をタオル地で拭きやすいように裾を長くダラーンとしたヤツにするとか……spa
とにかく何とかして欲しい。

なお、次回はガンバのチータム氏notesを含む5人のアンサンブルでフランスもの。そして10月はテレマン没後250年記念、来ましたね。テレマンファンは参集よ。


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2017年6月18日 (日)

「わたしは、ダニエル・ブレイク」:ビリーブ いつか給付金を貰える日まで

170618
監督:ケン・ローチ
出演:デイヴ・ジョーンズ
イギリス・フランス・ベルギー2016年

一旦、監督引退宣言をしながら世情に憤り復活し、ついでにこの作品でカンヌでパルムドールまで取っちゃったケン・ローチ。
見れば直球過ぎるほどの怒りの爆発annoyであった。

発端は、持病のため医者から労働を禁じられている主人公が、役所(の委託機関?)から就労可能と判断されて補助金を止められてしまったことだ。
電話で長時間待たされてイライラしていて、担当者と言い合いになってしまったことが原因だと思われる。しかし、結果として働けないのが分かっていながら失業保険を貰うために、手書きの履歴書(パソコン出来ないので)を配って歩いて偽りの就労活動しなければならない羽目になる。
一方、同じように役所に来ていた失業中のシングルマザーと知り合う。

意図的だろうが、ここには「善人」しか登場しない。普通だったら、主人公は短気なクレーマー親爺だろうし、シングルマザーは自堕落で時として育児放棄、二人の子どもは言うこと聞かずに勝手気まま、隣人の怪しい密売屋は迷惑かけ放題。パソコンカフェの若者だって、声かけたらそんな親切に教えてくれるとは思えん。

しかし、そのような要素はこの問題には関係ない!<`ヘ´>と全て切り落としているのである。さらには労働大臣の名前を出して批判punch 直球勝負たる所以だ。

もっとも主人公は不屈の頑固オヤジというわけでもない。落書き事件でハイになるも、とっ捕まって警察に説教されればショボンとなってしまうところなど、笑ってしまう。
でも、ラストの一言には涙が出る。

設定やストーリーは『ティエリー・トグルドーの憂鬱』や『幸せなひとりぼっち』(←見たけど遂に感想書けず)に似ていて、どこの国も同じような問題が存在するのだなとヒシと感じた。

ケン・ローチ、まだまだ活躍しなけりゃならないようである( -o-) sigh...

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2017年6月10日 (土)

「ダンツァ!」:スペインの幻像

170610
演奏:ル・ポエム・アルモニーク
会場:王子ホール
2017年5月23日

王子ホールでは何回かチケット争奪戦に敗退したことがある。確かル・ポエム・アルモニークも以前取れなかったような記憶が……。
ということで、頑張って真ん中寄りの席をゲットしたですよ(*^^)v 成せば成る。

テーマはフランスの宮廷でブームとなったスペイン趣味。スペイン人作曲家が人気を博せば、フランス人も負けじと真似て作曲。その数々は哀愁を帯びた世俗歌曲、というよりは「小唄」に近い俗っぽさを持っている。
それをクレール・ルフィリアートルが歌い、その合間に古楽界が誇るエエ男ヴァンサン・デュメストル他、計5人の奏者が器楽曲を演奏する。

……ん?なんかこれは前にも聞いたような(?_?) と思ったら、なんと前回来日時の所沢公演が同じ趣旨のプログラムだったのだdanger 曲目は若干異なるようだが。
その時のタイトルは「パリの街角、恋の歌」であった。王子ホールでは「ルソン・ド・テネブル」をやったのだ。
すっかり忘れてました(^^ゞ

それも併せて考えると、今回公演の「ダンツァ!」というタイトルはちょっと外しているという印象。踊りだしたくなるような曲は少ない。あくまでも宮廷で流行ったスペイン趣味の曲なのである。

ヴァイオリンは前回とは違う人だが、やはり若い女性で、卑俗と悲哀の境界ギリギリのところを渡っていくような演奏だった。本場には才能ある人が大勢いるんですなあ。

ということで、また次回の来日をお待ちしておりま~す(^o^)/~ いつかバロックオペラの上演見たいな。無理だろうけど。

こちらのブログにデュメストル氏の息子さんの写真が(!o!) イケメンの遺伝子……fuji


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2017年6月 5日 (月)

バッハ・コレギウム・ジャパン第123回定期演奏会

170605
教会カンタータ全曲シリーズ72 ルタ500ープロジェクト4
会場:東京オペラシティ コンサートホール
2017年5月21日

バッハ名曲選みたいなプログラムであった。
冒頭のオルガン独奏はコラールを元にした3曲。うち2曲は後に登場するカンタータにも使われている。

本編前半は先輩パッヘルベルのカンタータと、同一コラールを使用したバッハのカンタータ(BWV100)との聞き比べだった。どちらも歌詞を忠実に全節使用している。
パッヘルベルの曲は聞き覚えあるなと思ったら、この二人の作品を聴き比べするという趣旨でバッハ・プレイヤーズが出した二枚組CDの中に入っていたのだった。
ただ、この録音で比較されているのはBWV99の方である。

パッヘルベル曲の方は歌手はソリストだけで、器楽も小編成で演奏された。というと地味なイメージだが、楽章ごとに色々と変化があり、退屈ではない。
一方BWV100はホルンやティンパニも入って華やかで祝祭風。全く同じコラールの歌詞使ってこれほどに違うんかいsign03と驚いてしまう。(99番の方は歌詞が途中から変えられているし、派手さはない曲調だった)

後半は180番&140番と名曲の畳み掛けである。
前者、2番目のテノール・アリアでのやたらと難しそうなフルートは常連の菅・前田女史のいずれでもなく鶴田洋子という人が吹いた。とはいえ、この曲の主役はやはりソプラノか。歌ったジョアン・ランは黒いお衣装もよくお似合いで、美声を聞かせたのである。

140番ではソプラノ&バスのアリアが二度登場して、やはりランたんとシュテファン・フォック(初登場だっけ?)の二人が主人公という感じだった。
「魂」とイエスの結婚というテーマに合わせ、最初は指揮するマサアキ氏を挟んで離れて歌うが、二度目は仲良く並んで歌うのである。フォック氏は安定感ある歌声でランたとのコンビネーションもピッタリであったよ。

コンマスは寺神戸亮と若松夏美の双頭体制で、曲によって交替して担当していた。180番のチェロ・ピッコロの部分を寺神戸氏がヴィオロンチェロ・ダ・スパラで演奏。スパ(ッ)ラ見た&聞いたのは久し振りだった。

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2017年6月 1日 (木)

聞かずに死ねるか:マイナー・コンサート編 6月版

まさにモンテヴェルディ公演ラッシュともいうべき今日この頃、テレマン先生没後250年もお忘れなく~fuji

*3日(土)聖母マリアの夕べの祈り(コンチェルト・イタリアーノ):神奈川県立音楽堂
*7日(水)クラウディオ・モンテヴェルディの肖像(ラ・ヴォーチェ・オルフィカ&アントネッロ):東京カテドラル聖マリア大聖堂
*8日(木):コンチェルト・イタリアーノ スペシャル・アンサンブル:ヤマハホール
*11日(日)伝ライハルト・カイザー「マルコ受難曲」(鈴木美登里、コーヒーカップ・コンソートほか):保谷こもれびホール
*11日(日)~18日(日)調布国際音楽祭
*14日(水)ネーデルランドのリュート音楽(佐藤豊彦ほか):近江楽堂
*28日(水)聖母マリアの夕べの祈り(ラ・フォンテヴェルデ&アントネッロ):東京カテドラル聖マリア大聖堂

NHK-BSでは1日より古楽ウィークか(?)。FMの「ベスト・オブ・クラシック」が12日からやはり古楽特集ぽいです。

これ以外には「古楽系コンサート情報(東京近辺、随時更新)」をご覧くだせえ。

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