「少女ファニーと運命の旅」
監督:ローラ・ドワイヨン
出演:レオニー・スーショー
フランス・ベルギー2016年
ドイツ占領下のフランス。親元から離れて暮らすユダヤ人の子どもたちの施設が摘発される。鉄道で逃亡を図るが、大人とはぐれてしまい子どもだけでスイス国境を目指すことになる。ほとんど放浪状態である。
子どもばかりが画面の大半を占める作品だが、極めてシビアな話だ。途中で様々な大人たちと出会っては別れる。密告する神父もいれば、親切な農夫もいる。
子役がうまくて感心。また、年齢ごとに微妙に異なる行動や反応をうまく演出で描き分けている。
同じく実話で、やはり親とはぐれたユダヤ人の少年を描いた『ふたつの名前を持つ少年』を思い出した。当時、こんな風にさまよったユダヤ人の子どもが多かったのであろう。
小さい子が「ユダヤ人って悪いの?ならやめちゃえばいいのに」と無邪気に質問する場面がさりげなくツラい。
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